はじめに
この章では、 4 年生で本格的に学ぶ 話す・聞く活動を 3 つ取り上げます。
- インタビュー — 一人からくわしく話を聞く
- 発表(プレゼン) — 多くの人に自分の考えを伝える
- 役割分担した 話し合い — 司会・記録・参加者 で 意見 をまとめる
1. インタビューのしかた
インタビュー は 目的をもって一人からくわしく話を聞く ことです。 5 ステップで進めます。
5 ステップ
- 目的を決める — 何について知りたいか
- 相手をえらぶ — そのテーマをよく知る人
- 質問を組み立てる — 5〜10 個、 大きい質問から小さい質問へ
- 当日: 重ねて聞く — 答えに興味をもち 「もう少しくわしく」 と重ねる
- 記録・お礼 → まとめる
重ねて聞くコツ
| はじめの質問 | 重ねる質問 |
|---|
| 「むかしの遊びは何でしたか?」 | 「どこで遊んでいましたか?」「だれと遊んでいましたか?」 |
| 「いちばん楽しかった思い出は?」 | 「なぜ楽しかったのですか?」「そのときどんな気持ちでした?」 |
サンプル — おばあちゃんへのインタビュー(Studia オリジナル)
ぼく: 「おばあちゃん、 子どものころどんな遊びをしていましたか?」
おばあちゃん: 「お手玉やあやとり、 そして缶けりよ。 大ぜいで缶けりをしたわね。」
ぼく: 「缶けりとはどんな遊びですか?」
おばあちゃん: 「空き缶をまんなかにおいて、 おにが数を数えているうちにみんなかくれるの。 おにに見つかる前に缶をければ助かるのよ。」
ぼく: 「いちばん楽しかった思い出は?」
おばあちゃん: 「夕方まで遊んで、 お母さんにおこられたことよ。 でもあの時の夕日は、 今でもはっきり覚えているわ。」
ぼく: 「ありがとうございました! ぼくも友達と缶けり、 やってみます。」
まとめる
- 聞いた内容を 5W1H(いつ・どこ・だれ・なに・なぜ・どのように) で整理
- 大事な言葉は 「 」 で引用して残す
- 自分の感想をひとこと添える
2. 発表(プレゼン) のしかた
発表 は 多くの人に自分の考えや調べたことを伝える活動です。
構成 — はじめ・なか・おわり
| 部分 | 内容 |
|---|
| はじめ | テーマと 結論 を短く(「○○ について話します。 結論は ○○ です」) |
| なか | 理由・事例を 2〜3 つ |
| おわり | まとめと自分の考え |
話し方の三要素 — 抑揚・強弱・間
| 要素 | 意味 | 使いどころ |
|---|
| 抑揚 | 声の高さの変化 | 大事な言葉は高く |
| 強弱 | 声の大きさの変化 | 強調したい言葉は大きく |
| 間 | 一拍おく時間 | 大事な言葉の前で間をおく |
写真・図のつかい方
- 言葉だけで伝えにくいことは 写真・図・グラフ を見せる
- 1 枚につき 1 つのメッセージ
- 写真を出したら、 必ず 言葉で説明 する
サンプル — 「わたしの町の名所」(Studia オリジナル)
「わたしの町の名所、 さくら公園について話します。 結論は 四季ごとにちがう顔を見せてくれる、 すばらしい公園だ ということです。
(間)
一つめの理由は、 春の桜です。 100 本をこえる桜がさき、 まるで ピンクのトンネル のようになります。 写真を見てください。
二つめは、 秋の紅葉です。 もみじが真っ赤にそまり、 写真をとる大人でにぎわいます。
三つめは、 冬の朝の静けさ。 雪がふった朝は、 だれもいない公園がまっ白で、 とてもきれいです。
(間)
このようにさくら公園は 四季ごとにちがう顔を見せてくれる、 わたしの町のすばらしい名所です。 みなさんもぜひ行ってみてください。 ありがとうございました。」
リハーサル
- 鏡の前 で練習 — 表情を見る
- 録音 して聞き返す — 早口や声の大きさを確認
- 家族に聞いてもらう — 質問をもらう
3. 役割分担した話し合い
3〜6 人で話し合いをするときは、 役割を分担するとスムーズに進みます。
| 役割 | 仕事 |
|---|
| 司会 | 進め方を決める/時間を守る/発言を整理する |
| 記録 | 出た意見をノートや黒板に書く |
| 参加者 | 意見を言う/ほかの人の意見を聞く/質問する |
意見をまとめる 4 ステップ
- テーマと目的の確認
- 各自が意見を出す
- 共通点と相違点を整理
- 多数決や話し合いで決定
サンプル — 学級会「お楽しみ会の出しものを決めよう」(Studia オリジナル)
司会: 「これからお楽しみ会の出しものを決めます。 まずみんなの案を聞きます。」
参加者 A: 「げきがいいと思います。 みんなで協力できるから」
参加者 B: 「お笑いもいいと思います。 楽しいから」
参加者 C: 「歌を合唱したいです。 練習が楽しいから」
記録:(黒板に 「げき・お笑い・合唱」 と書く)
司会: 「みんな 協力して楽しめること がいいと思っているのが共通点ですね。 ちがいは 言葉で表すか、 動きで表すか、 歌で表すか です。」
参加者 D: 「げきなら歌もお笑いも入れられます!」
司会: 「なるほど。 では 歌とお笑いを入れたげき という案でどうですか? 賛成の人は手をあげてください。」
記録:(25 人中 22 人賛成、 3 人反対とメモ)
司会: 「多数の賛成で、 出しものは 歌とお笑いを入れたげき に決まりました。」
4. 自宅や学校で練習してみよう
| 練習 | やり方 |
|---|
| 家族にインタビュー | 「お父さんの子どものころの夢は?」 など 5 質問 |
| 朝の会で 1 分発表 | 好きな本や出来事を 1 分で |
| 学級会で司会をする | 1 学期に 1 回は司会を体験 |
5. まとめ
- インタビュー は 目的 → 相手 → 質問 → 重ねて聞く → まとめる の 5 ステップ
- 発表 は はじめ・なか・おわり + 抑揚・強弱・間
- 話し合いは 司会・記録・参加者 の役割で進める
- 意見をまとめるには 共通点と相違点 を見つける
これで 4 年生国語の全 10 章がおわりました。 次は 5 年生で 古典・漢文・敬語・伝統文化 など、 さらに大人の日本語へ進みます。