送り仮名・かなづかい・ローマ字の 復習 — 表記全般の 安定化
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はじめに
この章では、 1〜3 年生で学んだ 送り仮名・かなづかい・ローマ字 を総合的に復習します。 4 年生で新しいきまりはほとんどありません。 だからこそ、 これまでにあいまいなところを しっかり整理 するのがねらいです。
この章でできるようになること:
- 送り仮名 のきほんのきまり(活用語尾を送る) を言える
- 「行う/行なう」「明るい/明い」 などよくあるまちがいを直せる
- 「ぢ・じ」「づ・ず」 の使い分けが説明できる
- 「は・を・へ」 を助詞で正しく書ける
- 長音(「お母さん」「とうさん」 など) を正しく書ける
- ローマ字を訓令式とヘボン式で書き分けられる
1. 送り仮名のきまり
送り仮名 とは、 漢字の後ろにつくひらがなの部分です。 「走る」 の 「る」、 「楽しい」 の 「しい」 が送り仮名です。
きほん — 「形が変わる部分」 を送る
漢字の部分は形が変わらない。 変わる部分をひらがなで書く、 というのが大原則。
| もとの形 | 形が変わる |
|---|---|
| 走る | 走らない・走ります・走った |
| 楽しい | 楽しく・楽しかった |
| 静かだ | 静かに・静かで |
| 動く | 動かない・動きます・動いた |
よくあるまちがい
| ✕ | ◯ | せつめい |
|---|---|---|
| 行なう | 行う | 「う」 だけ送る |
| 明い | 明るい | 「るい」 まで送る |
| 楽い | 楽しい | 「しい」 まで送る |
| 起る | 起こる | 「こる」 まで送る |
| 落す | 落とす | 「とす」 まで送る |
| 表わす | 表す | 「す」 だけ送る |
| 勇ましい | 勇ましい | 「ましい」 まで送る(◯) |
ポイント: まよったときは 形が変わる部分を全部送り仮名にする、 と覚えておくと安全です。
名前化した言葉は送り仮名をつけないことも
| 動き | 名前化 |
|---|---|
| 行う | 行い(「い」 だけ) |
| 動く | 動き |
| 引く | 引き |
「動 + く → 動 + き」 のように、 い・き・しきなど 1 字で名前になることが多いです。
2. かなづかいのちゅうい
「ぢ・じ」 と 「づ・ず」
きほんは 「じ」 「ず」 を使います。 例外として、 つぎの場合だけ 「ぢ・づ」 を使います。
| ルール | れい |
|---|---|
| 同じ音が続く(同音連呼) | ちぢむ・つづく |
| 二つの言葉がくっつく(二語連合) | はな + ち → はなぢ/み + か → みかづき |
| ◯ | ✕ |
|---|---|
| 地面(じめん) | ぢめん |
| 地球(ちきゅう) | ぢきゅう |
| 続く(つづく) | つずく |
| 三日月(みかづき) | みかずき |
| 鼻血(はなぢ) | はなじ |
助詞の 「は・を・へ」
文の中で助詞として使うときだけ、 つぎの書き方になります。
| 助詞 | 読み方 | れい |
|---|---|---|
| は | 「わ」 と読む | わたしは学校へ行く |
| を | 「お」 と読む | 本を読む |
| へ | 「え」 と読む | 公園へ行く |
それ以外ではふつう通り 「わ・お・え」 と書きます。
長音(のばす音)
「お段」 でのばす音は、 ふつう 「う」 をつけます。 ただし、 つぎの言葉だけは 「お」 を重ねます。
| 「お」 を重ねる言葉 | れい |
|---|---|
| おおきい | 大きい |
| おおい | 多い |
| おおかみ | おおかみ |
| とおい | 遠い |
| こおり | 氷 |
| とおる | 通る |
それ以外は 「う」。 「おとうさん・おかあさん・けいさつ・きょう」 など。
3. ローマ字の復習
3 年生で学んだ ローマ字 を復習します。 4 年生での新出事項はありません。
訓令式とヘボン式
| 音 | 訓令式 | ヘボン式 |
|---|---|---|
| し | si | shi |
| ち | ti | chi |
| つ | tu | tsu |
| ふ | hu | fu |
| じ | zi | ji |
| しゃ | sya | sha |
| ちゃ | tya | cha |
| しゅ | syu | shu |
使い分け(再確認)
| 場面 | 方式 |
|---|---|
| 学校で最初に学ぶとき | 訓令式 |
| パスポート・道路標識 | ヘボン式 |
| パソコンの日本語入力 | どちらでも OK |
れい: 「ふじさん」 は訓令式で Huzisan、 ヘボン式で Fujisan。 道路標識では Fujisan の表記が一般的。
撥音・促音・長音
| 音 | 書き方 | れい |
|---|---|---|
| 「ん」 | n | sanpo(さんぽ) |
| 「ん」+ 母音 | n' | hon'ya(ほんや) |
| 「っ」 | 次の子音を重ねる | gakkou(がっこう) |
| 長音 | 訓令式: ô/ヘボン式: ō または省略 | Tôkyô/Tokyo |
4. 表記をそろえて文章を直してみよう
つぎの文を、 表記のきまりにそって直してみましょう。
✕ ぢめんに大きなおおかみがねていた。 おおかみはねぼけて、 とおくまで走ってってしまった。
直し方のヒント:
- 「ぢめん」 → 地面(じめん)
- 「おおかみ」 → ◯ そのまま(「お」 を重ねる例外)
- 「とおくまで」 → ◯ 遠くまで(「お」 を重ねる例外)
- 「走ってって」 → 走って行って(縮めない書き方)
◯ 地面に大きなおおかみがねていた。 おおかみはねぼけて、 遠くまで走って行ってしまった。
5. まとめ
- 送り仮名 は 形が変わる部分 をひらがなで書く
- 「ぢ・じ」「づ・ず」 は 同音連呼 と 二語連合 のときだけ 「ぢ・づ」
- 助詞の 「は・を・へ」 は 「わ・お・え」 と読む
- 長音で 「お」 を重ねるのは 「大きい・多い・遠い・氷」 など限られた言葉
- ローマ字 は訓令式とヘボン式を場面で使い分け
次の章では、 詩・短歌・俳句・百人一首 の世界へ入っていきます。
学習ロードマップ(10件)
- 14 年生で ならう 漢字(まえ)101 字 と 部首から 意味を 考える + 国語辞典
- 24 年生で ならう 漢字(あと)101 字 と 都道府県の 漢字 20 字 + 百科事典・図鑑
- 3ことばの ひろがり — 類義語・対義語、和語・漢語・外来語、修飾語の 働き
- 4送り仮名・かなづかい・ローマ字の 復習 — 表記全般の 安定化
- 5詩・短歌・俳句・百人一首入門 — 季語と 自作俳句、文語調の 音読
- 6ことわざ・慣用句・故事成語の つかいかた + 表現技法(比喩・反復・倒置)
- 7物語を よむ — 登場人物の関係、物語の山場、情景描写から心情を 読む
- 8説明文を よむ — 段落構成、事実と 意見の 区別、目的に 応じた 要約
- 9書く — 調査レポート・新聞・手紙・物語 と アンケート・引用・推敲
- 10話す・聞く — インタビュー、発表、司会・記録・参加者の 話し合い