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生成AIパスポート

プロンプトのつくかた実践じっせん

最終確認日:

このしょうまなぶこと

生成せいせいAIパスポート試験しけんさい終章しゅうしょうにあたるこのだい5しょう「プロンプトのつくかた実践じっせん」は、これまでまなんだ知識ちしき実際じっさい使つかいこなすためのしょうです。生成せいせいAIにあたえる指示しじぶんプロンプトぷろんぷとび、そのわるしでAIの出力しゅつりょくしつおおきくわります。ここでは、言語げんごモデル(LMえるえむ)からだい規模きぼ言語げんごモデル(LLMえるえるえむ)へと発展はってんしてきた技術ぎじゅつてき背景はいけいさえたうえで、「どうけばおもいどおりの答えこたえかえってくるのか」という具体ぐたいてきなテクニックを、実際じっさいのプロンプトれいとともにまなびます。

このしょうのキーワードは「指示しじ設計せっけい」と「得意とくい不得意ふとくい見極みきわ」。うまくけば校正こうせい要約ようやく翻訳ほんやく・アイデアしまで幅広はばひろくこなせる一方いっぽうで、正確せいかく計算けいさん最新さいしん情報じょうほう取得しゅとくといった苦手にがて分野ぶんやもあります。両方りょうほう理解りかいして、AIをかしこ使つかけられるようになるのがゴールです。

学習がくしゅうゴール

  • LMえるえむLLMえるえるえむちがい、プレトレーニングぷれとれーにんぐTemperatureてんぺらちゃー・Top-pといった出力しゅつりょく左右さゆうする設定せってい説明せつめいできる
  • Zero-ShotプロンプティングぜろしょっとぷろんぷてぃんぐFew-Shotプロンプティングふゅーしょっとぷろんぷてぃんぐちがい、いプロンプトの4要素ようそ(InstructionいんすとらくしょんContextこんてきすとInput DataいんぷっとでーたOutput Indicatorあうとぷっといんじけーた)を判別はんべつできる
  • 校正こうせい要約ようやく変換へんかんなど、LLMえるえるえむ使つかった代表だいひょうてき実践じっせんテクニックを具体ぐたいれい説明せつめいできる
  • メール作成さくせい翻訳ほんやく・ブレインストーミングなど、テキスト生成せいせいAIのビジネス応用おうよう用途ようとげられる
  • テキスト生成せいせいAIが不得意ふとくいなこと(正確せいかく文字数もじすう計算けいさん最新さいしん情報じょうほう芸術げいじゅつ批評ひひょう)と、その理由りゆう説明せつめいできる

試験しけんでは: だい5しょうは「用語ようご意味いみ」と「プロンプトのわるしの判断はんだん」の両方りょうほうわれます。とくZero-Shot/Few-Shotの区別くべつ4要素ようそAIが苦手にがてなこと頻出ひんしゅつです。実践じっせんテクニックは「この操作そうさなんぶか」をかたちます。

1. LMとLLM

1.1 言語げんごモデル(LM)とは

LMえるえむ(Language Model、言語げんごモデル)とは、ある単語たんごならびのつぎに、どの単語たんごやすいかを確率かくりつ予測よそくするしくみです。たとえば「明日あしたあめが___」というぶん空欄くうらんには、「る」が確率かくりつたかく「べる」はひくい、といった具合ぐあいに、言葉ことばのつながりやすさを数値すうちでとらえます。

言語げんごモデルには発展はってん歴史れきしがあります。

  • n-gramモデルえぬぐらむもでる: 直前ちょくぜんすう(n単語たんごつらなりを単位たんいとし、直前ちょくぜんのn−1)だけをがかりにつぎ単語たんご予測よそくする、古典こてんてきでシンプルな統計とうけいてき手法しゅほうなが文脈ぶんみゃく考慮こうりょできないという弱点じゃくてんがあります。
  • ニューラル言語モデルにゅーらるげんごもでる: ニューラルネットワークにゅーらるねっとわーく使つかって単語たんご意味いみ文脈ぶんみゃくをとらえる言語げんごモデル。n-gramよりひろ文脈ぶんみゃくあつかえ、精度せいどおおきく向上こうじょうしました。

1.2 だい規模きぼ言語げんごモデル(LLM)とは

LLMえるえるえむ(Large Language Model、だい規模きぼ言語げんごモデル)とは、膨大ぼうだいなテキストデータと巨大きょだいなニューラルネットワークでつくられた、非常ひじょうだい規模きぼ言語げんごモデルです。ChatGPTなどの対話たいわがたAIは、このLLMを土台どだいにしています。

LLMは、まず大量たいりょうのテキストで基礎きそ学習がくしゅうおこないます。これをプレトレーニングぷれとれーにんぐ(事前じぜん学習がくしゅう)とびます。インターネットじょう膨大ぼうだい文章ぶんしょうませ、「言葉ことばのつながりかた」という汎用はんようてき知識ちしきをあらかじめにつけさせる工程こうていです。この事前じぜん学習がくしゅうえたモデルに、さらに用途ようとわせた調整ちょうせいくわえて実用じつようしていきます。

絶対ぜったい暗記あんき: LM=言語げんごモデル(単語たんご予測よそく)。LLM=だい規模きぼ言語げんごモデル(LMを巨大きょだいしたもの)。プレトレーニング=事前じぜん学習がくしゅうで、大量たいりょうテキストから汎用はんよう知識ちしきさきまな工程こうてい

1.3 出力しゅつりょく左右さゆうする設定せってい — ハイパーパラメータ

モデルの学習がくしゅう出力しゅつりょくのふるまいを、人間にんげんがあらかじめめておく設定せっていハイパーパラメータはいぱーぱらめーたびます。データから自動じどうまるあたいではなく、人間にんげんそとからあたえる調整ちょうせいつまみだとかんがえるとかりやすいでしょう。

テキスト生成せいせいでよく登場とうじょうするのが、出力しゅつりょくの「多様たようせい(ばらつき)」を制御せいぎょするつぎの2つです。

設定せっていなに調整ちょうせいするかあたいげるとあたいげると
Temperatureてんぺらちゃー出力しゅつりょくのランダムせい多様たようせい意外いがいせいのある多様たようぶんやすい無難ぶなん一貫いっかんしたぶんやすい
Top-p候補こうほとする単語たんご範囲はんい(確率かくりつ累積るいせき)幅広はばひろ候補こうほからえら多様たようになるこう確率かくりつ候補こうほしぼられ堅実けんじつになる
  • Temperatureは、つぎ単語たんごえらぶときの「確率かくりつ分布ぶんぷするどさ」をえるあたいです。ひくくするともっと確率かくりつたか単語たんごえらばれやすく、出力しゅつりょく安定あんていします。たかくするとてい確率かくりつ単語たんごえらばれやすくなり、創造そうぞうてきだが予測よそくしにくい出力しゅつりょくになります。
  • Top-p(核サンプリングかくさんぷりんぐ、Nucleus Sampling)は、確率かくりつたか単語たんごから累積るいせきして一定いってい割合わりあい(p)にたっするまでを候補こうほとし、その範囲はんいからえら方式ほうしきです。

事実じじつ正確せいかく答えこたえてほしい業務ぎょうむではTemperatureをひくめ、アイデアしなど発想はっそうひろげたいときはたかめに、といった使つかけをします。

ポイント: TemperatureもTop-pも「出力しゅつりょく多様たようせい制御せいぎょする」パラメータ。あたいげるほど多様たよう(創造そうぞうてき)、げるほど堅実けんじつ(安定あんてい)になる、という方向ほうこうをセットでおぼえます。

1.4 プロンプトとプロンプトエンジニアリング

プロンプトぷろんぷと(Prompt)とは、生成せいせいAIにあたえる指示しじ質問しつもんぶんのことです。そして、目的もくてき出力しゅつりょくせるようにプロンプトを工夫くふうして設計せっけいする技術ぎじゅつプロンプトエンジニアリングぷろんぷとえんじにありんぐびます。おなじAIでも、プロンプトのかたしだいでかえってくる答えこたえしつおおきくわります。このしょう後半こうはんは、まさにこのプロンプトエンジニアリングの実践じっせんです。

2. プロンプティングの基礎きそ

プロンプトのかたには、いくつかの基本きほんパターンがあります。まず「れいしめすかどうか」による2つのかたさえます。

2.1 Zero-ShotとFew-Shot

かた意味いみ使つかいどころ
Zero-Shotプロンプティングぜろしょっとぷろんぷてぃんぐれいを1つもしめさず、指示しじだけをあたえる一般いっぱんてき単純たんじゅんなタスク
Few-Shotプロンプティングふゅーしょっとぷろんぷてぃんぐいくつか(すう)のれいしめしてから指示しじする出力しゅつりょく形式けいしきやニュアンスをそろえたいタスク

Zero-Shotプロンプティングぜろしょっとぷろんぷてぃんぐは、お手本てほんせずにいきなり指示しじする方法ほうほうです。「つぎ文章ぶんしょう要約ようやくして」のように、AIがすでにっている一般いっぱんてきなタスクなら、これで十分じゅうぶんうまくいきます。

Few-Shotプロンプティングふゅーしょっとぷろんぷてぃんぐは、「こういう入力にゅうりょくにはこう答えこたえてほしい」という具体ぐたいれいをいくつかさきせてから本題ほんだい指示しじする方法ほうほうです。出力しゅつりょく形式けいしき・トーン・分類ぶんるいのしかたなどをAIに真似まねさせたいときに有効ゆうこうです。

たとえば、くちコミをポジティブ/ネガティブに分類ぶんるいさせる場合ばあいのFew-Shotプロンプトはつぎのようになります。

つぎのレビューを「肯定こうていてき」か「否定ひていてき」で分類ぶんるいしてください。

れい1)「対応たいおうはやくてたすかりました」→ 肯定こうていてき
れい2)「使つかいたくない」→ 否定ひていてき

対象たいしょう)「値段ねだんのわりに品質ひんしつがいまいちだった」→

このようにれいえると、AIはのぞみどおりの言葉ことばづかいと形式けいしき分類ぶんるいかえしやすくなります。

絶対ぜったい暗記あんき: れいせないのがZero-Shot、れいいくつかせるのがFew-Shot。「Shot=例示れいじかず」とおぼえると混同こんどうしません。

2.2 いプロンプトの4要素ようそ

しつたか出力しゅつりょく安定あんていしてるには、プロンプトに必要ひつよう情報じょうほう過不足かふそくなくむことが大切たいせつです。いプロンプトを構成こうせいする要素ようそとして、つぎの4つがげられます。

要素ようそ意味いみれい
Instructionいんすとらくしょん(指示しじ)AIにしてほしいことそのもの以下いか文章ぶんしょう要約ようやくして」
Contextこんてきすと(文脈ぶんみゃく)背景はいけい前提ぜんてい条件じょうけん読者どくしゃ小学生しょうがくせい専門せんもん用語ようご使つかわない」
Input Dataいんぷっとでーた(入力にゅうりょくデータ)処理しょりしてほしい対象たいしょうのデータ要約ようやくしたい本文ほんぶんそのもの
Output Indicatorあうとぷっといんじけーた(出力しゅつりょく形式けいしき指定してい)答えこたえかたちながさ・書式しょしき「3こう箇条かじょうきで」

この4要素ようそを1つのプロンプトにまとめると、つぎのようになります。

指示しじつぎ商品しょうひん説明せつめい要約ようやくしてください。
【文脈ぶんみゃく】ネット通販つうはん商品しょうひんページよう読者どくしゃ一般いっぱん消費しょうひしゃです。
【入力にゅうりょくデータ】このワイヤレスイヤホンは最大さいだい30時間じかん再生さいせいでき、ノイズ
キャンセリング機能きのうとIPX7の防水ぼうすい性能せいのうそなえています。
【出力しゅつりょく形式けいしき】キャッチーな1ぶん(40以内いない)で。

4つすべてを毎回まいかいそろえる必要ひつようはありませんが、指示しじだけでおもいどおりにならないときは、文脈ぶんみゃく入力にゅうりょくデータ・出力しゅつりょく形式けいしきおぎな改善かいぜんします。

試験しけんでは: 4要素ようそ名前なまえ(Instruction / Context / Input Data / Output Indicator)と、それぞれが「なにすか」の対応たいおうわれます。とくOutput Indicator=出力しゅつりょく形式けいしき指定していちがえないように。

3. LLMプロンプティングの実践じっせん

LLMは、文章ぶんしょうたいするさまざまな加工かこう得意とくいです。代表だいひょうてき操作そうさ整理せいりします。

操作そうさ内容ないよう
文章ぶんしょう校正こうせい校正こうせい箇所かしょ確認かくにん誤字ごじ脱字だつじ文法ぶんぽう修正しゅうせい、どこをなおしたかの提示ていじ
文章ぶんしょう整理せいりみだれた文章ぶんしょうみやすくさい構成こうせい
文章ぶんしょう要約ようやく長文ちょうぶんみじかくまとめる
箇条かじょうき↔文章ぶんしょう相互そうご変換へんかん箇条かじょうきを文章ぶんしょうに、文章ぶんしょう箇条かじょうきに
対象たいしょう読者どくしゃ変更へんこう専門せんもんけ⇔初心者しょしんしゃけに言い換えいいかえ
話者わしゃ(役割やくわり)設定せってい変更へんこう「あなたは編集へんしゅうしゃです」など役割やくわりあたえる
会話かいわのやりりへ変換へんかん説明せつめいぶん対話たいわ形式けいしき
たとはなし理解りかいふかめるむずかしい概念がいねん身近みぢかれいにたとえる
数字すうじ変換へんかん単位たんい換算かんさん表記ひょうきゆれの統一とういつなど

3.1 文章ぶんしょう校正こうせい校正こうせい箇所かしょ確認かくにん

あやまりをなおすだけでなく、「どこをどうなおしたか」までしめさせると、内容ないよう確認かくにんしながら安心あんしんして使つかえます。

つぎ文章ぶんしょう誤字ごじ脱字だつじ文法ぶんぽう校正こうせいしてください。修正しゅうせいした箇所かしょは、
「修正しゅうせいまえ修正しゅうせい」の一覧いちらんえてください。

文章ぶんしょうわたし昨日きのう友達ともだち映画えいがをみにいきました。とてもおもしろしか
ったので、またたいとおもいまた。

3.2 対象たいしょう読者どくしゃ変更へんこう

おな内容ないようでも、わせて説明せつめいえられます。役割やくわり設定せっていわせると効果こうかてきです。

あなたは理科りか先生せんせいです。つぎ説明せつめいを、小学生しょうがくせいにもわかるように、
専門せんもん用語ようご使つかわず、身近みぢかたとはなしまじえてなおしてください。

説明せつめい光合成こうごうせいとは、植物しょくぶつひかりエネルギーを利用りようして二酸化炭素にさんかたんそみず
から有機物ゆうきぶつ合成ごうせいする反応はんのうである。

このプロンプトは、「話者わしゃ(役割やくわり)設定せってい変更へんこう」「対象たいしょう読者どくしゃ変更へんこう」「たとはなし理解りかいふかめる」を同時どうじ使つかったれいです。1つのプロンプトに複数ふくすうのテクニックをかさねられるてん実践じっせんのコツです。

3.3 要約ようやく形式けいしき変換へんかん

長文ちょうぶん要約ようやくや、文章ぶんしょう箇条かじょうきの相互そうご変換へんかんもよく使つかわれます。出力しゅつりょく形式けいしき(Output Indicator)を明確めいかく指定していするのがポイントです。

つぎ議事ぎじろくを、要点ようてん3つの箇条かじょうきに要約ようやくしてください。かく項目こうもくは
20以内いないでおねがいします。

(議事ぎじろく本文ほんぶんをここにけ)

ポイント: 実践じっせんテクニックは「操作そうさ名前なまえ」を出題しゅつだい中心ちゅうしんです。校正こうせい整理せいり要約ようやく箇条かじょう変換へんかん対象たいしょう変更へんこう話者わしゃ設定せってい会話かいわたとはなし数字すうじ変換へんかんという操作そうさを、内容ないようとセットでさえます。

4. テキスト生成せいせいAIをもちいたビジネス応用おうよう

実務じつむでは、テキスト生成せいせいAIは幅広はばひろ業務ぎょうむ応用おうようできます。おも用途ようと整理せいりします。

分野ぶんや用途ようとれい
文書ぶんしょ作成さくせいビジネスメール、ビジネス書類しょるいテンプレート、会議かいぎのアジェンダ
企画きかく発想はっそうキャッチコピー、ブレインストーミング、ディベート(賛否さんぴ両論りょうろん整理せいり)
調査ちょうさ分析ぶんせきアンケート項目こうもく作成さくせい、アンケート結果けっか分析ぶんせき
業務ぎょうむ分解ぶんかい業務ぎょうむ手順てじゅん分解ぶんかい(ステップ)、タスクの抽出ちゅうしゅつ
言語げんご処理しょり外国がいこく翻訳ほんやく英単語えいたんごからの英文えいぶん作成さくせい海外かいがい企業きぎょうあてメール
データ整形せいけいせい分離ぶんり、ふりがなの記載きさい
対話たいわてき支援しえん質問しつもんさせながら一緒いっしょすすめる

4.1 ビジネスメールの作成さくせい

要件ようけん箇条かじょうきでわたし、トーンや宛先あてさき指定していすると、ととのった文面ぶんめんられます。

つぎ要件ようけんで、取引とりひきさきへのおびメールを作成さくせいしてください。丁寧ていねい簡潔かんけつなビジネス文体ぶんたいでおねがいします。

・件名けんめい納品のうひん遅延ちえんのおび
・状況じょうきょう部品ぶひん入荷にゅうかおくれで、納品のうひんが3にちおくれる見込みこみ
・対応たいおうあたらしい納品のうひん予定よてい今週こんしゅう金曜きんよう再発さいはつ防止ぼうしつとめるむねえる

4.2 業務ぎょうむ手順てじゅん分解ぶんかいとタスク抽出ちゅうしゅつ

漠然ばくぜんとした依頼いらいを、実行じっこうできる手順てじゅん作業さぎょう単位たんいけさせるのも得意とくい分野ぶんやです。

社内しゃないセミナーを開催かいさいする」という業務ぎょうむを、準備じゅんびから当日とうじつまでの
手順てじゅん分解ぶんかいし、それぞれに必要ひつようなタスクを箇条かじょうきでげてください。

4.3 データ整形せいけい姓名せいめい分離ぶんり・ふりがな

おもて計算けいさんでは手間てまのかかる整形せいけい作業さぎょうも、まとめて依頼いらいできます。

つぎ氏名しめいリストを「せい/ふりがな」のひょう整理せいりしてください。

山田やまだ太郎たろう佐藤さとう花子はなこ鈴木すずき一郎いちろう

4.4 質問しつもんさせながら一緒いっしょすすめる

AIに一方いっぽうてき指示しじするだけでなく、りない情報じょうほうをAIから質問しつもんさせることで、対話たいわしながら成果せいかぶつ仕上しあげられます。

しん商品しょうひん企画きかくしょ一緒いっしょつくりたいです。いきなりはじめず、必要ひつよう情報じょうほうひとつずつわたし質問しつもんしてください。わたし回答かいとうをもとに、最後さいご企画きかくしょにまとめてください。

ポイント: ビジネス応用おうようは「テキスト生成せいせいAIでできること/できないこと」をえらばせる出題しゅつだいがあります。翻訳ほんやく要約ようやく・アイデアし・文書ぶんしょ作成さくせい・データ整形せいけい得意とくいつぎの§5であつか計算けいさん最新さいしん情報じょうほう不得意ふとくい、という線引せんひきを意識いしきしましょう。

5. テキスト生成せいせいAIの得意とくいなこと

テキスト生成せいせいAIは万能ばんのうではありません。しくみじょう苦手にがて作業さぎょうがはっきりあります。なぜ苦手にがてなのか理由りゆうとともに理解りかいしておくと、使つかいどころをあやまりません。

苦手にがてなことなぜ苦手にがて
正確せいかく文字数もじすう指定してい文字数もじすうを1文字もじずつかぞえて調整ちょうせいしているわけではなく、確率かくりつてきぶん生成せいせいするため、「ちょうど100」のような厳密げんみつ指定していはずれやすい
計算けいさん数式すうしき計算けいさんしているのではなく「それらしいつづき」を予測よそくしているだけなので、けたおお計算けいさんなどであやまりがやすい
最新さいしん情報じょうほう学習がくしゅうデータには区切くぎり(カットオフかっとおふ)があり、それ以降いこう出来事できごと原則げんそくらない
芸術げいじゅつ批評ひひょうい/わるい」は主観しゅかんてき価値かち判断はんだんで、唯一ゆいいつ正解せいかいがない。学習がくしゅうデータにある傾向けいこうをなぞるにとどまる

5.1 なぜ計算けいさん文字数もじすう苦手にがて

LLMの本質ほんしつは「そうな単語たんご予測よそくする」ことです。電卓でんたくのように計算けいさん処理しょりをしているわけでも、文字もじかぞえているわけでもありません。そのため、けたおおきなざんや、「厳密げんみつに○文字もじ」といった指定していはずしやすいのです。正確せいかく計算けいさん必要ひつよう場面ばめんでは、AIに計算けいさんツールを使つかわせる、あるいは人間にんげん電卓でんたくおもて計算けいさん検算けんざんする、といったおぎなかたをします。

5.2 なぜ最新さいしん情報じょうほう苦手にがて

LLMはあらかじめ用意よういされた大量たいりょうのテキストで事前じぜん学習がくしゅう(プレトレーニング)されており、その学習がくしゅうデータにはいつまでのデータかという区切くぎり(カットオフかっとおふ)があります。カットオフより出来事できごとは、追加ついか仕組しくみがなければ答えこたえられません。最新さいしん情報じょうほうあつかうには、外部がいぶ検索けんさくやデータベースをわせるRAGらぐのような手法しゅほう使つかわれます。

5.3 ハルシネーションに注意ちゅうい

生成せいせいAIは、事実じじつではないことを、もっともらしく自信じしんありげにべてしまうことがあります。これをハルシネーションはるしねーしょん(幻覚げんかく)とびます。存在そんざいしない書籍しょせき法律ほうりつ統計とうけいを「あるかのように」こたえるのが典型てんけいれいです。これも「それらしいつづき」を生成せいせいするというしくみに由来ゆらいする現象げんしょうで、出力しゅつりょくかなら人間にんげん事実じじつ確認かくにんすることがかせません。

っかけ: AIが苦手にがてなのは「正確せいかく計算けいさん」「厳密げんみつ文字数もじすう」「最新さいしん情報じょうほう」「主観しゅかんてき批評ひひょう」。ぎゃくに、要約ようやく翻訳ほんやく言い換えいいかえ・アイデアしは得意とくい分野ぶんやです。「計算けいさん正確せいかく」「最新さいしんニュースにつよい」といった選択肢せんたくしあやまりとして頻出ひんしゅつします。

6. プロンプト改善かいぜん実例じつれい

ここまでの4要素ようそ(指示しじ文脈ぶんみゃく入力にゅうりょくデータ・出力しゅつりょく形式けいしき)を、実際じっさいの「不十分ふじゅうぶんなプロンプト → 改善かいぜん」で確認かくにんします。おおくの場合ばあいりないのは文脈ぶんみゃく出力しゅつりょく形式けいしきです。

れい1: おびメール

  • 不十分ふじゅうぶん:取引とりひきさきへのおびメールをいて。」
  • りない要素ようそ: 文脈ぶんみゃく入力にゅうりょくデータ・出力しゅつりょく形式けいしき
  • 改善かいぜん: 「あなたは法人ほうじん営業えいぎょう担当たんとうしゃです。取引とりひきさきAしゃへの納品のうひんが2にちおくれます。遅延ちえん理由りゆう(部品ぶひん入荷にゅうかおくれ)・あたらしい納品のうひん(6つき20にち)・再発さいはつ防止ぼうしさく(在庫ざいこ2週間しゅうかんぶん確保かくほ)をみ、300程度ていど丁寧ていねい敬語けいご件名けんめいつきでおびメール本文ほんぶん作成さくせいしてください。」
  • だれなにびるか(文脈ぶんみゃく)、事実じじつ(入力にゅうりょくデータ)、ながさと形式けいしき(出力しゅつりょく形式けいしき)をすと、そのまま使つかえるメールになります。

れい2: 議事ぎじろく要約ようやく

  • 不十分ふじゅうぶん: 「この議事ぎじろく要約ようやくして。」(+議事ぎじろく)
  • りない要素ようそ: 文脈ぶんみゃく出力しゅつりょく形式けいしき
  • 改善かいぜん:以下いか営業えいぎょう定例ていれい会議かいぎ議事ぎじろくです。欠席けっせきした部長ぶちょう短時間たんじかん把握はあくできるよう箇条かじょうき5てん以内いないで、かくてん先頭せんとうに【決定けってい】か【TODO】をけて要約ようやくしてください。」
  • 指示しじ入力にゅうりょくデータはあるので、(文脈ぶんみゃく)と件数けんすう形式けいしき(出力しゅつりょく形式けいしき)すのがポイントです。

れい3: アイデア

  • 不十分ふじゅうぶん:しん商品しょうひんのアイデアをして。」
  • りない要素ようそ: 文脈ぶんみゃく出力しゅつりょく形式けいしき
  • 改善かいぜん: 「20だい女性じょせいけのてい価格かかくスキンケアブランドです。SNSで話題わだいになりやすいしん商品しょうひんあんターゲットのなやみにひもづけて10、『商品しょうひんめい解決かいけつするなやみ/一言ひとことコピー』のひょう形式けいしき提案ていあんしてください。」

れい4: SNS投稿とうこうぶん(あといちれい)

  • 不十分ふじゅうぶん:下北沢しもきたざわのブックカフェが10つき1にちオープン、コーヒー1はい無料むりょう投稿とうこういて。」
  • りない要素ようそ: 出力しゅつりょく形式けいしき(指示しじ文脈ぶんみゃく入力にゅうりょくデータはそろっている)
  • 改善かいぜん: 上記じょうきに「120以内いないしたしみやすいトーン・ハッシュタグ3つ」という出力しゅつりょく形式けいしきす。
  • 情報じょうほうそろっていても出力しゅつりょく形式けいしきがないと媒体ばいたいわない投稿とうこうになりがちです。

試験しけんでは:いプロンプトにするためにりない要素ようそはどれか」をかたち想定そうていされます。4要素ようそのうち、とく文脈ぶんみゃく出力しゅつりょく形式けいしきけやすいことをさえましょう。

まとめ

  • LMつぎ単語たんご確率かくりつ予測よそくする言語げんごモデル。n-gram → ニューラル言語げんごモデル発展はってん。これを巨大きょだいしたのがLLM(だい規模きぼ言語げんごモデル)
  • プレトレーニング(事前じぜん学習がくしゅう)汎用はんよう知識ちしきさきまなぶ。TemperatureTop-p出力しゅつりょく多様たようせい制御せいぎょする設定せっていで、げると多様たようげると堅実けんじつ
  • プロンプトはAIへの指示しじぶん工夫くふうして設計せっけいする技術ぎじゅつプロンプトエンジニアリング
  • れいしめさないのがZero-Shot、いくつかしめすのがFew-Shotいプロンプトの4要素ようそInstruction・Context・Input Data・Output Indicator
  • 実践じっせんでは校正こうせい整理せいり要約ようやく箇条かじょう変換へんかん対象たいしょう変更へんこう話者わしゃ設定せってい会話かいわたとはなし数字すうじ変換へんかん定番ていばん複数ふくすうを1プロンプトにかさねられる
  • ビジネスではメール・アジェンダ・キャッチコピー・翻訳ほんやく・タスク抽出ちゅうしゅつ・ブレスト・データ整形せいけいなどに応用おうようできる
  • 苦手にがてなのは正確せいかく文字数もじすう計算けいさん最新さいしん情報じょうほう芸術げいじゅつ批評ひひょう。しくみ(単語たんご予測よそく学習がくしゅうデータのカットオフ)に由来ゆらいハルシネーションそなえ、出力しゅつりょく人間にんげん事実じじつ確認かくにんする
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