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化学

化学かがく結合けつごう

最終確認日:

この章しょうで学まなぶこと

第だい 3 章しょうでは、 「原子げんしと原子げんしがどう結むすびつくか」 を学まなびます。 原子げんしが集あつまって物質ぶっしつを作つくるとき、 結むすびつき方かたは大おおきく 3 種類しゅるいあります。

  • イオン結合イオンけつごう (陽イオンようイオンと陰イオンいんイオンの静電気せいでんき力りょく)
  • 共有結合きょうゆうけつごう (電子でんしを共有きょうゆうし合あう)
  • 金属結合きんぞくけつごう (金属きんぞく原子げんしが自由電子じゆうでんしを共有きょうゆう)

そして結合けつごうの種類しゅるいがちがうと、 できる 結晶けっしょうの性質せいしつ (融点ゆうてん・硬さかたさ・電気でんき伝導でんどう性せいなど) も大おおきく異ことなります。

  • 共有結合きょうゆうけつごう の 極性きょくせい と 無極性むきょくせい を区別くべつできる
  • 電気陰性度でんきいんせいど で結合けつごうの種類しゅるいを予想よそうできる
  • 4 種類しゅるいの結晶けっしょう (イオン結晶イオンけっしょう・分子結晶ぶんしけっしょう・共有結合の結晶きょうゆうけつごうのけっしょう・金属結晶きんぞくけっしょう) の性質せいしつを比くらべられる
  • 配位結合はいいけつごう (アンモニウムイオン NH₄⁺ など) のしくみを説明せつめいできる

ポイント: 第だい 2 章しょうで学まなんだ 価電子かでんし がこの章しょうの主役しゅやくです。 価電子かでんしを やりとり すればイオン結合イオンけつごう、 共有きょうゆう すれば共有結合きょうゆうけつごう、 自由じゆうに流ながす と金属結合きんぞくけつごうです。

1. イオンとイオン結合けつごう

Na+とCl-が交互に並ぶ立方体格子のイオン結晶模型
塩化ナトリウムえんかなとりうむ NaCl の結晶けっしょう構造こうぞう — Na⁺ (紫むらさき) と Cl⁻ (緑みどり) が交互こうごに並ならぶイオン結晶イオンけっしょう。 立方体りっぽうたいの格子こうしを作つくる。

イオンとは

原子げんしが電子でんしを失うしなったり受うけ取とったりして 電気でんきを帯おびた粒子りゅうし になったものを イオンいおん と呼よびます。 + の電気でんきを帯おびたものを 陽イオンようイオン (カチオン)、 − の電気でんきを帯おびたものを 陰イオンいんイオン (アニオン) と呼よびます。

種類しゅるい例れい価あたい数すう電子でんし配置はいち (希まれガスと同おなじになる)
陽イオンようイオンNa⁺+1Ne と同おなじ (2, 8)
陽イオンようイオンK⁺+1Ar と同おなじ (2, 8, 8)
陽イオンようイオンMg²⁺+2Ne と同おなじ
陽イオンようイオンCa²⁺+2Ar と同おなじ
陽イオンようイオンAl³⁺+3Ne と同おなじ
陰イオンいんイオンF⁻−1Ne と同おなじ
陰イオンいんイオンCl⁻−1Ar と同おなじ
陰イオンいんイオンO²⁻−2Ne と同おなじ
陰イオンいんイオンS²⁻−2Ar と同おなじ

多た原子げんしイオン

複数ふくすうの原子げんしがまとまって 1 つのイオンとなるものを 多原子イオンたげんしイオン と呼よびます。 高校こうこう化学かがくで必かならず覚おぼえるべきもの:

名前なまえ化学かがく式しき価あたい数すう
アンモニウムイオンNH₄⁺+1
水酸化物すいさんかぶつイオンOH⁻−1
硝酸しょうさんイオンNO₃⁻−1
炭酸たんさん水素すいそイオンHCO₃⁻−1
酢酸さくさんイオンCH₃COO⁻−1
塩化えんか物ぶつイオンCl⁻−1
硫酸りゅうさんイオンSO₄²⁻−2
炭酸たんさんイオンCO₃²⁻−2
リン酸さんイオンPO₄³⁻−3

イオン結合けつごう

陽イオンようイオンと陰イオンいんイオンが 静電気せいでんき力りょく (クーロン力クーロンりょく) で結むすびつくのが イオン結合イオンけつごう です。 一般いっぱんに 金属きんぞく元素げんそ と 非金属ひきんぞく元素げんそ の間までできます。

例れい反応はんのう
Na (1 族ぞく) + Cl (17 族ぞく)Na → Na⁺ + e⁻、 Cl + e⁻ → Cl⁻、 Na⁺ + Cl⁻ → NaCl
Mg (2 族ぞく) + 2Cl (17 族ぞく)Mg²⁺ + 2Cl⁻ → MgCl₂
2Na (1 族ぞく) + O (16 族ぞく)2Na⁺ + O²⁻ → Na₂O
Ca (2 族ぞく) + O (16 族ぞく)Ca²⁺ + O²⁻ → CaO

イオン式しきと組成そせい式しき

イオン結合イオンけつごうでできた物質ぶっしつは 組成式そせいしき で表あらわします (分子ぶんしとしての単位たんいが存在そんざいしないため)。 全体ぜんたいで電気でんきが 中性ちゅうせい になるように、 陽ひと陰かげの比ひを決きめます。

陽ひイオン陰かげイオン組成そせい式しき
Na⁺Cl⁻NaCl
Na⁺SO₄²⁻Na₂SO₄ (Na 2 個こ)
Ca²⁺OH⁻Ca(OH)₂ (OH 2 個こ)
Al³⁺SO₄²⁻Al₂(SO₄)₃ (3 + 2 の最小公倍数さいしょうこうばいすう)
NH₄⁺NO₃⁻NH₄NO₃

ポイント: 組成式そせいしきの書かき方かた: ① 陽ひイオンを先さきに、 ② 電荷でんかが中性ちゅうせいになる比率ひりつ で、 ③ 多た原子げんしイオン が 2 個こ以上いじょう必要ひつようなときは ( ) でくくって数かずを添そえる (例れい: Ca(OH)₂)。

2. 共有きょうゆう結合けつごう

共有きょうゆう結合けつごうとは

非金属ひきんぞく元素げんその原子げんしどうしが、 電子でんしを出だし合あい、 共有きょうゆうして 結むすびつくのが 共有結合きょうゆうけつごう です。 共有きょうゆうする電子でんし対たいを 共有電子対きょうゆうでんしつい と呼よびます。 H₂、 O₂、 N₂、 Cl₂ などの単体たんたいや、 H₂O、 CO₂、 NH₃、 CH₄ などの化合かごう物ぶつがこれにあたります。

電子でんし式しきと構造こうぞう式しき

共有結合きょうゆうけつごうを表あらわすときは、 元素げんそ記号きごうのまわりに価電子かでんしを 「:」 や 「・」 で書かく 電子式でんししき と、 共有電子対きょうゆうでんしついを 「−」 (棒ぼう 1 本ほんで 1 ペア) で書かく 構造式こうぞうしき の 2 種類しゅるいがあります。

物質ぶっしつ化学かがく式しき構造こうぞう式しき共有電子対きょうゆうでんしついの数かず
水素すいそH₂H−H1 (単たん結合けつごう)
塩素えんそCl₂Cl−Cl1
酸素さんそO₂O=O2 (二に重じゅう結合けつごう)
窒素ちっそN₂N≡N3 (三さん重じゅう結合けつごう)
水みずH₂OH−O−H2
アンモニアNH₃H−N(−H)−H3
メタンCH₄H−C(−H)(−H)−H4
二酸化炭素にさんかたんそCO₂O=C=O4 (二に重じゅう × 2)
一酸化いっさんか炭素たんそCOC≡O (1 つは配位結合はいいけつごう)3

単たん結合けつごう・二に重じゅう結合けつごう・三重みえ結合けつごう

種類しゅるい共有電子対きょうゆうでんしつい例れい
単たん結合けつごう (−)1 ペアH−H、 Cl−Cl、 H−O
二に重じゅう結合けつごう (=)2 ペアO=O、 O=C=O
三さん重じゅう結合けつごう (≡)3 ペアN≡N、 H−C≡C−H (アセチレン)

ポイント: N₂ (三さん重じゅう結合けつごう) はとても安定あんていで、 空気くうき中ちゅうに約やく 78 % 存在そんざいするのに反応はんのうしにくい理由りゆうです。 一方いっぽう O₂ や N=O などは反応はんのう性せいがあります。

配はい位い結合けつごう

通常つうじょうの共有結合きょうゆうけつごうは 「両方りょうほうの原子げんしが 1 個こずつ電子でんしを出だし合あう」 ですが、 片方かたほうの原子げんしだけが電子でんし対たいを提供ていきょう する結合けつごうを 配位結合はいいけつごう と呼よびます。 一度いちど結合けつごうしてしまえば、 通常つうじょうの共有きょうゆう結合けつごうと区別くべつできません。

例れいしくみ
アンモニウムイオン NH₄⁺NH₃ の N が持もつ非ひ共有電子対きょうゆうでんしついを H⁺ に提供ていきょうして 4 個こ目めの結合けつごう
オキソニウムイオン H₃O⁺H₂O の O が H⁺ に電子でんし対たいを提供ていきょう
錯イオン ([Cu(NH₃)₄]²⁺ など)配はい位い子こ (NH₃ や H₂O) が中心ちゅうしん金属きんぞくイオンに電子でんし対たいを提供ていきょう

3. 共有きょうゆう結合けつごうの極性きょくせい

電気でんき陰性いんせい度どと極性きょくせい

第だい 2 章しょうで学まなんだ 電気陰性度でんきいんせいど は、 共有きょうゆう結合けつごうの中なかで電子でんしを引ひき寄よせる強つよさを表あらわす値あたいでした。 結合けつごうしている 2 つの原子げんしの電気でんき陰性いんせい度どの差さが大おおきいほど、 共有電子対きょうゆうでんしついは電気でんき陰性いんせい度どの大だいきい側がわにかたより、 結合けつごうに 極性きょくせい が生しょうじます。

結合けつごう電気でんき陰性いんせい度どの差さ極性きょくせい
H−H、 Cl−Cl、 N=N0なし (無極性むきょくせい)
H−Cl3.0 − 2.1 = 0.9あり (Cl 側がわが −)
H−O3.5 − 2.1 = 1.4あり (O 側がわが −)
H−N3.0 − 2.1 = 0.9あり (N 側がわが −)
Na⁺ Cl⁻3.0 − 0.9 = 2.1完全かんぜんに移動いどう → イオン結合イオンけつごう

極性きょくせい分子ぶんしと無む極性きょくせい分子ぶんし

結合けつごうに極性きょくせいがあっても、 分子ぶんし全体ぜんたいとしては打うち消けし合あう ことがあります。 分子ぶんし全体ぜんたいの形かたち (立体りったい構造こうぞう) がカギです。

分子ぶんし結合けつごうの極性きょくせい分子ぶんし全体ぜんたいの形かたち分子ぶんし全体ぜんたいの極性きょくせい
H₂、 N₂、 O₂、 Cl₂なし直線ちょくせんなし
CO₂ (O=C=O)あり直線ちょくせん (左右さゆう対称たいしょう)打うち消けす → なし
CH₄わずか正せい四よん面体めんてい (上下じょうげ左右さゆう対称たいしょう)打うち消けす → なし
H₂Oあり折おれ線せん (104.5°)打うち消けさない → あり (極性分子きょくせいぶんし)
NH₃あり三角さんかくすいあり
HClあり直線ちょくせんあり

大事だいじ: 極性分子きょくせいぶんし (H₂O、 NH₃、 HCl) は極性きょくせい分子ぶんしどうしで引ひき合あい、 無極性分子むきょくせいぶんし (O₂、 CO₂、 CH₄) は無む極性きょくせい分子ぶんしどうしで引ひき合あいます。 「似にたものどうしはよく溶とけ合あう」 が化学かがくの大だい原則げんそくです。 水みず (極性きょくせい) に油あぶら (CH₄ 系けい、 無む極性きょくせい) が溶とけないのはこのため。

分子ぶんし間かん力りょくと水素すいそ結合けつごう

共有結合きょうゆうけつごうは 「分子ぶんし内ないの結合けつごう」 (強つよい) ですが、 分子ぶんしと分子ぶんしの間まにも弱よわい引力いんりょくがあります。 これを 分子間力ぶんしかんりょく (ファンデルワールス力ファンデルワールスりょく) と呼よびます。

特とくに、 H が F、 O、 N と結むすびついた分子ぶんし どうしに働はたらく強つよい引力いんりょくを 水素結合すいそけつごう と呼よびます。 水みず H₂O が室温しつおんで液体えきたい (CH₄ や H₂S は気体きたい) であるのは、 水素すいそ結合けつごうのおかげです。

分子ぶんし間かんの力ちから強つよさの目安めやす
共有結合きょうゆうけつごう (内部ないぶ)約やく 400 kJ/mol
水素結合すいそけつごう約やく 20 kJ/mol
ファンデルワールス力ファンデルワールスりょく約やく 1 〜 10 kJ/mol

4. 金属きんぞく結合けつごう

金属きんぞく結合けつごうとは

金属結合きんぞくけつごう とは、 金属きんぞく原子げんしが 価電子かでんしを共有きょうゆうし合あい、 自由じゆうに動うごく自由電子じゆうでんし を持もつ結合けつごうです。 金属きんぞくイオン (陽ひイオン) を自由じゆう電子でんしが包つつみこむイメージです。

金属きんぞくの性質せいしつ

自由電子じゆうでんしが自由じゆうに動うごけることから、 金属きんぞくには次つぎのような性質せいしつがあります。

性質せいしつ理由りゆう
電気伝導性でんきでんどうせい (電気でんきをよく通とおす)自由じゆう電子でんしが電場でんばで流ながれる
熱伝導性ねつでんどうせい (熱ねつをよく伝つたえる)自由じゆう電子でんしが熱ねつを運はこぶ
展性てんせい (たたくと広ひろがる)結合けつごうが 「ずれても切きれない」
延性えんせい (引ひっ張ぱると伸のびる)同上どうじょう
金属光沢きんぞくこうたく自由じゆう電子でんしが光ひかりを反射はんしゃ

主おもな金属きんぞくの性質せいしつ

金属きんぞく用途ようと特徴とくちょう
鉄てつ Fe鉄道てつどう、 建築けんちく、 機械きかい安価あんかで強つよい、 さびやすい
銅どう Cu電線でんせん電気でんき・熱ねつをよく通とおす
アルミニウム Al缶かん、 サッシ、 飛行機ひこうき軽かるい、 さびにくい (酸化さんか皮膜ひまく)
銀ぎん Ag装飾そうしょく、 反射はんしゃ鏡きょう電気でんき・熱ねつの伝導でんどうが最高さいこう
金かね Au装飾そうしょく、 電子でんし部品ぶひんさびない、 展性てんせい・延性えんせいが最大さいだい
水銀すいぎん Hg体温計たいおんけい (旧きゅう)、 蛍光けいこう灯とう唯一ゆいいつの液体えきたい金属きんぞく

5. 4 種類しゅるいの結晶けっしょう

ダイヤモンドの結晶と黒鉛のかたまり
ダイヤモンド (左ひだり) と 黒鉛こくえん (グラファイト) (右みぎ) — どちらも炭素たんそ C の同素体どうそたい。 共有結合きょうゆうけつごうのつながり方かたがちがうため、 性質せいしつも大おおきくちがう。

物質ぶっしつが固体こたいとして 規則正きそくただしく並ならぶ と 結晶けっしょう になります。 結晶けっしょうは結合けつごうの種類しゅるいで 4 種類しゅるいに分わかれ、 性質せいしつが大おおきく異ことなります。

結晶けっしょうの 4 タイプ

結晶けっしょうの種類しゅるい結合けつごう構成こうせい粒子りゅうし例れい
イオン結晶イオンけっしょうイオン結合イオンけつごう陽ひイオン + 陰かげイオンNaCl、 CaCO₃、 CuSO₄
分子結晶ぶんしけっしょう分子間力ぶんしかんりょく分子ぶんし氷こおり H₂O、 ドライアイス CO₂、 ヨウ素もと I₂
共有結合の結晶きょうゆうけつごうのけっしょう共有結合きょうゆうけつごう原子げんし (網もう目め状じょう)ダイヤモンド C、 黒鉛こくえん C、 ケイ素けいそ Si、 二酸化にさんかケイ素けいそ SiO₂
金属結晶きんぞくけっしょう金属結合きんぞくけつごう金属きんぞくイオン + 自由じゆう電子でんしFe、 Cu、 Al、 Ag、 Au

4 種類しゅるいの結晶けっしょうの性質せいしつ比較ひかく

性質せいしつイオン結晶イオンけっしょう分子結晶ぶんしけっしょう共有結合の結晶きょうゆうけつごうのけっしょう金属結晶きんぞくけっしょう
融点ゆうてん高たかい低ひくい非常ひじょうに高たかい一般いっぱんに高たかい
硬さかたさかたいがもろいやわらかい非常ひじょうにかたい (ダイヤ)展性てんせい・延性えんせい
電気でんき固体こたいでは通とおさず、 水溶液すいようえき・融解液ゆうかいえきで通とおす通とおさない通とおさない (黒鉛こくえんを除のぞく)よく通とおす
水すいへの溶解ようかいよく溶とけるものが多おおい溶とけにくい (極性きょくせい分子ぶんしは例外れいがい)溶とけない溶とけない
代表だいひょう例れいNaCl (融点ゆうてん 801 °C)氷こおり (0 °C)、 ドライアイス (−78 °C 昇華しょうか)ダイヤモンド (3550 °C)、 SiO₂ (1710 °C)Fe (1538 °C)、 Al (660 °C)、 Hg (−39 °C)

イオン結晶けっしょうのくわしい性質せいしつ

観点かんてん内容ないよう
構造こうぞうNaCl は 面心立方格子めんしんりっぽうこうし に近ちかい規則きそく配列はいれつ (Na⁺ と Cl⁻ が交互こうご)
融点ゆうてんが高たかい理由りゆう強つよい静電気せいでんき力りょく (クーロン力りょく) で結合けつごう
もろい理由りゆう力ちからを加くわえると同どう符号ふごうのイオンが隣となり合あい、 反発はんぱつで割われる
電気でんきを通とおす条件じょうけん固体こたいではイオンが動うごけず通とおさない、 水みずに溶とかすか加熱かねつして融解ゆうかいさせるとイオンが動うごいて通とおる

分子ぶんし結晶けっしょうの性質せいしつ

観点かんてん内容ないよう
構造こうぞう分子ぶんしがファンデルワールス力りょくや水素すいそ結合けつごうで並ならぶ
融点ゆうてんが低ひくい理由りゆう分子ぶんし間かん力りょくが弱よわい
昇華しょうかする例れいドライアイス CO₂、 ヨウ素もと I₂、 ナフタレン
電気でんきを通とおさない理由りゆう自由じゆうに動うごく電子でんしやイオンがない

共有きょうゆう結合けつごうの結晶けっしょう

観点かんてん内容ないよう
例れいダイヤモンド C、 黒鉛こくえん C、 ケイ素けいそ Si、 SiO₂、 SiC
融点ゆうてんが非常ひじょうに高たかい理由りゆう分子ぶんしの単位たんいでなく、 結晶けっしょう全体ぜんたいが 1 つの巨大きょだいな共有きょうゆう結合けつごう網もう
ダイヤモンドと黒鉛こくえんのちがい黒鉛こくえんは平面へいめん内ないで自由じゆう電子でんしが動うごけるため電気でんきを通とおす

金属きんぞく結晶けっしょうの性質せいしつ

観点かんてん内容ないよう
構造こうぞう体心立方格子たいしんりっぽうこうし (Fe、 Na など)、 面心立方格子めんしんりっぽうこうし (Al、 Cu、 Ag など)、 六方最密構造ろっぽうさいみつこうぞう (Mg、 Zn など)
電気でんき・熱ねつを通とおす理由りゆう自由じゆう電子でんしが流ながれる
加工かこうできる理由りゆう結合けつごうがずれても切きれず、 たたいて広ひろげることができる
合金ごうきん異ことなる金属きんぞくを混まぜて性質せいしつを改良かいりょう: 鋼はがね (Fe + C)、 黄銅こうどう (Cu + Zn)、 ジュラルミン (Al + Cu + Mg + Mn)

6. 結合けつごうと結晶けっしょうの見分みわけ方かた

物質ぶっしつを与あたえられたとき、 「どの結合けつごう・どの結晶けっしょうか」 を判断はんだんする流ながれを整理せいりします。

フローチャート風ふうまとめ

構成こうせい元素げんそ想定そうてい結合けつごう想定そうてい結晶けっしょう
金属きんぞくのみ (Fe、 Cu)金属結合きんぞくけつごう金属結晶きんぞくけっしょう
金属きんぞく + 非金属ひきんぞく (NaCl、 CaO)イオン結合イオンけつごうイオン結晶イオンけっしょう
非金属ひきんぞくのみで 巨大きょだい構造こうぞう (ダイヤ、 SiO₂)共有結合きょうゆうけつごう (分子ぶんしでなく網あみ)共有結合の結晶きょうゆうけつごうのけっしょう
非金属ひきんぞくのみで 分子ぶんし (H₂O、 CO₂、 I₂)共有結合きょうゆうけつごう (分子ぶんし内ない) + 分子間力ぶんしかんりょく (分子ぶんし間かん)分子結晶ぶんしけっしょう

化学かがく式しきから性質せいしつを予想よそう

化学かがく式しき結合けつごうと結晶けっしょう予想よそうされる性質せいしつ
KBrイオン → イオン結晶けっしょう高こう融点ゆうてん、 水みずに溶とける、 電気でんきは水溶液すいようえきで通とおす
H₂S共有きょうゆう → 分子ぶんし結晶けっしょう低てい融点ゆうてん、 水みずにわずか溶とける、 電気でんき通とおさない
Si (ケイ素けいそ)共有きょうゆう結晶けっしょう非常ひじょうに高こう融点ゆうてん、 半導体はんどうたい
Mg金属きんぞく → 金属きんぞく結晶けっしょう銀ぎん白色はくしょく、 熱ねつ伝導でんどう、 燃もえやすい
NH₄Clイオン (NH₄⁺ と Cl⁻)水みずに溶とける、 加熱かねつで昇華しょうか

7. 安全あんぜん配慮はいりょ

一般いっぱん的てきな実験じっけん室しつ安全あんぜん

結晶けっしょうや結合けつごうに関かんする実験じっけん (NaCl の結晶けっしょう観察かんさつ、 銅どうの電解でんかい析出せきしゅつなど) でも第だい 1 章しょうのルールを守まもります。

  • 保護メガネほごめがね必須ひっす
  • 白衣はくい + 長ながい髪かみを結むすぶ
  • 食事しょくじ厳禁げんきん (実験じっけん室しつでは飲食いんしょくしない)

化学かがく薬品やくひんの取扱とりあつかい

薬品やくひん危険きけん性せい対策たいさく
Na、 K (アルカリ金属きんぞく)水みずと激はげしく反応はんのう、 H₂ 発生はっせい・発火はっか教師きょうしのデモ以外いがいは扱あつかわない、 灯油とうゆ中ちゅう保存ほぞん
銅どう (II) 化合かごう物ぶつ (CuSO₄ 等とう)飲のみ込こむと有害ゆうがい触ふれた手てをよく洗あらう
重金属じゅうきんぞくイオン (Pb²⁺、 Hg²⁺、 Cd²⁺)中毒ちゅうどく廃液はいえき容器ようきへ確実かくじつに分別ふんべつ
金属きんぞくナトリウムの廃棄はいき水みずと反応はんのうで発火はっかエタノールでゆっくり反応はんのうさせて処理しょり

強酸きょうさん・強塩基きょうえんきと結晶けっしょう反応はんのう

イオン結晶イオンけっしょうを作つくるときに強酸きょうさん・強塩基きょうえんきを使つかうことがあります (NaCl を中和ちゅうわで作つくる場合ばあい等とう)。

  • HCl 「水みず → 酸さん」 の順じゅんで薄うすめる、 ドラフトどらふと
  • NaOH 固体こたいは直接ちょくせつさわらない、 保護メガネほごめがね
  • 中和ちゅうわ反応はんのうは 発熱はつねつ するので、 一気いっきに加くわえない

加熱かねつとガラス器具きぐ

  • 融点ゆうてんを測はかる実験じっけんでは高温こうおんになるので やけど に注意ちゅうい
  • ガラス器具きぐが割われたら 直接ちょくせつさわらず ピンセットや軍手ぐんて
  • 沸騰石ふっとうせきを入いれて突沸にえを防ふせぐ
  • ガスバーナーは元栓もとせん → 空気くうき → 燃料ねんりょうの順じゅんで開あける

8. ふりかえり

  • 3 種類しゅるいの化学かがく結合けつごう (イオン結合イオンけつごう・共有結合きょうゆうけつごう・金属結合きんぞくけつごう) を区別くべつできる
  • [ ]陽イオンようイオン・陰イオンいんイオンの例れいと価あたい数すうを言いえる (Na⁺、 Mg²⁺、 Al³⁺、 O²⁻、 Cl⁻、 SO₄²⁻ など)
  • [ ]組成式そせいしきを、 電荷でんかが中性ちゅうせいになるように書かける (例れい: Al₂(SO₄)₃)
  • [ ]電子式でんししき・構造式こうぞうしきを書かけ、 単たん結合けつごう・二に重じゅう結合けつごう・三重みえ結合けつごうを区別くべつできる
  • [ ]配位結合はいいけつごうの例れい (NH₄⁺、 H₃O⁺) を言いえる
  • [ ]電気陰性度でんきいんせいどの差さで結合けつごうの極性きょくせいを判断はんだんできる
  • [ ]極性分子きょくせいぶんし (H₂O、 NH₃、 HCl) と無極性分子むきょくせいぶんし (CO₂、 CH₄) を見分みわけられる
  • [ ]水素結合すいそけつごうが水みずや氷こおりの性質せいしつを説明せつめいすることを知しっている
  • 4 種類しゅるいの結晶けっしょう (イオン結晶イオンけっしょう・分子結晶ぶんしけっしょう・共有結合の結晶きょうゆうけつごうのけっしょう・金属結晶きんぞくけっしょう) の性質せいしつを比くらべられる
  • [ ]化学かがく式しきから結合けつごうと結晶けっしょうの種類しゅるいを予想よそうできる

この章しょうの安全あんぜん配慮はいりょ

  • 保護メガネほごめがね は全実験じっけんで必須ひっす
  • アルカリ金属アルカリきんぞく (Na、 K) は水みずと激はげしく反応はんのうし H₂ 発生はっせい → 発火はっかの危険きけん、 教師きょうしのデモ以外いがいは扱あつかわない
  • 重金属じゅうきんぞくイオン (Pb、 Hg、 Cu、 Cd) の廃液はいえきは 流ながしに捨すてない、 廃液はいえき容器ようきへ分別ふんべつ
  • 中和ちゅうわでイオン結晶イオンけっしょうを作つくるときは発熱はつねつするので、 強酸きょうさん・強塩基きょうえんきを一気いっきに混まぜない
  • 融点ゆうてん測定そくてい等とうの加熱かねつではやけどと突沸にえに注意ちゅうい、 沸騰石ふっとうせきを必かならず入いれる
  • 割われたガラス器具きぐは軍手ぐんてかピンセットで拾ひろう

次じの章しょう: 第だい 4 章しょうでは、 化学かがく計算けいさんの中心ちゅうしん概念がいねんである mol (モル) を学まなびます。 「何なに g の物質ぶっしつには 何なん個こ の原子げんしがあるか」 をつなぐ数かずが アボガドロ数アボガドロすう で、 これが高校こうこう化学かがくの計算けいさんの大黒柱だいこくばしらです。 mol を自在じざいに扱あつかえるようになれば、 化学かがく反応はんのう式しきから 「何なに g 反応はんのうして何なに g できるか」 が計算けいさんできます。

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