メインコンテンツへスキップ
‹ 教材一覧に戻る
化学

原子げんしの構造こうぞうと周期しゅうき表ひょう

最終確認日:

この章しょうで学まなぶこと

第だい 2 章しょうでは、 中学ちゅうがくで学まなんだ 「原子げんしはそれ以上いじょう分わけられない」 を一いち歩ほふみこえ、 「原子げんしの中なかはどうなっているか」 を学まなびます。 原子げんしの内部ないぶを知しることで、 「なぜ周期表しゅうきひょうはあの形かたちをしているか」 「なぜ Na と K はにた性質せいしつを示しめすか」 という化学かがくの根本こんぽん的てきな問いといに答えこたえられるようになります。

  • 原子げんし が 原子核げんしかく (陽子ようし + 中性子ちゅうせいし) と 電子でんし でできているとわかる
  • 原子番号げんしばんごう と 質量数しつりょうすう の意味いみを言いえる
  • 同位体どういたい (アイソトープ) の例れいをあげられる
  • 電子配置でんしはいち (K 殻から・L 殻から・M 殻から ・N 殻から) を書かける
  • 価電子かでんし が原子げんしの性質せいしつを決きめることを理解りかいする
  • 周期表しゅうきひょう と 周期律しゅうきりつ を説明せつめいできる
  • 典型元素てんけいげんそ と 遷移元素せんいげんそ を区別くべつできる

ポイント: 化学かがくの性質せいしつ (反応はんのうのしやすさ・イオンいおんの価あたい数すう・結合けつごうの種類しゅるい) はほぼすべて 電子でんしのふるまい で決きまります。 とくに いちばん外側そとがわの電子でんし = 価電子かでんし が主役しゅやくです。

1. 原子げんしの構造こうぞう

原子核のまわりを電子が円軌道で回るボーア型原子模型
ボーアの原子げんしモデル — 中央ちゅうおうの原子核げんしかく (陽子ようし + 中性子ちゅうせいし) のまわりを電子でんしが殻から (K, L, M …) ごとに回まわるイメージ。

原子げんしの大おおきさ

原子げんしはとても小ちいさいもので、 直径ちょっけいはおおよそ 10⁻¹⁰ m (= 0.1 nm) です。 1 円えん玉だまに並ならべると 1 億おく個こで 1 cm 程度ていどです。

物もの大おおきさの目安めやす
1 円えん玉だまの直径ちょっけい2 × 10⁻² m (2 cm)
髪かみの毛けの太ふとさ約やく 10⁻⁴ m
細菌さいきん約やく 10⁻⁶ m
ウイルス約やく 10⁻⁷ m
分子ぶんし (水すい H₂O)約やく 3 × 10⁻¹⁰ m
原子げんし約やく 10⁻¹⁰ m
原子核げんしかく約やく 10⁻¹⁵ m (原子げんしの 1 万まん分ぶんの 1)

ポイント: 原子げんしのほとんどの体積たいせきは 電子でんしが動うごくすきま です。 もし原子げんし全体ぜんたいを東京とうきょうドームの大おおきさに例たとえると、 原子核げんしかくはピンポン球だま 1 個こくらいの大おおきさです。

原子核げんしかくと電子でんし

原子げんし は中心ちゅうしんの 原子核げんしかく と、 そのまわりを取とり巻まく 電子でんし でできています。 原子核げんしかくはさらに 陽子ようし と 中性子ちゅうせいし からなります。

構成こうせい粒子りゅうし記号きごう電気でんき質量しつりょう (相対そうたい値ち、 陽子ようし = 1)場所ばしょ
陽子ようしp (proton)+1 (正せい電荷でんか)1原子核げんしかくの中なか
中性子ちゅうせいしn (neutron)0 (なし)1原子核げんしかくの中なか
電子でんしe⁻ (electron)−1 (負ふ電荷でんか)約やく 1 / 1840原子核げんしかくのまわり

原子げんしの中なかの数かず

原子げんしが電気でんき的てきに中性ちゅうせい (電荷でんか = 0) であるとき、 陽子ようしの数かず = 電子でんしの数すう です。

原子げんし陽子ようし中性子ちゅうせいし電子でんし
水素すいそ ¹H101
ヘリウム ⁴He222
炭素たんそ ¹²C666
窒素ちっそ ¹⁴N777
酸素さんそ ¹⁶O888
ナトリウム ²³Na111211
塩素えんそ ³⁵Cl171817
鉄てつ ⁵⁶Fe263026

2. 原子げんし番号ばんごうと質量しつりょう数すう

原子げんし番号ばんごうと質量しつりょう数すうの定義ていぎ

用語ようご定義ていぎ
原子番号げんしばんごう Z陽子ようしの数かず。 元素げんその種類しゅるいを決きめる
質量数しつりょうすう A陽子ようしの数かず + 中性子ちゅうせいしの数かず
中性子ちゅうせいしの数すうA − Z

原子げんしを表あらわすとき、 元素げんそ記号きごうの左下ひだりしたに 原子番号げんしばんごう、 左上ひだりうえに 質量数しつりょうすう を書かきます。

表記ひょうき意味いみ
₁²H や ²H質量しつりょう数すう 2 の水素すいそ (= 重水素じゅうすいそ D)
₆¹²C や ¹²C質量しつりょう数すう 12 の炭素たんそ
₁₇³⁵Cl質量しつりょう数すう 35 の塩素えんそ

原子げんし番号ばんごうと周期しゅうき表ひょうの並ならび

周期表しゅうきひょうは 原子げんし番号ばんごうの順じゅん に元素げんそを並ならべたものです。 1 番ばんが水素すいそ H、 2 番ばんがヘリウム He、 3 番ばんがリチウム Li …… と続つづきます。

番号ばんごう元素げんそ記号きごう
1水素すいそH
2ヘリウムHe
3リチウムLi
4ベリリウムBe
5ホウ素そB
6炭素たんそC
7窒素ちっそN
8酸素さんそO
9フッ素そF
10ネオンNe
11ナトリウムNa
12マグネシウムMg
17塩素えんそCl
18アルゴンAr
20カルシウムCa
26鉄てつFe
29銅どうCu
47銀ぎんAg
79金かねAu

大事だいじ: 高校こうこう化学かがくでは少すくなくとも 原子げんし番号ばんごう 1 〜 20 までの元素げんそ を順じゅんに言いえるようにしましょう。 「水兵すいへいリーベぼくの船ふね …」 などのごろあわせが有名ゆうめいです。

3. 同位どうい体たい

同位どうい体たいの定義ていぎ

同おなじ元素げんそ (= 同おなじ原子番号げんしばんごう) でありながら、 中性子ちゅうせいしの数かずがちがう (= 質量数しつりょうすうがちがう) ものどうしを 同位体どういたい (アイソトープ) と呼よびます。

元素げんそ同位どうい体たいの例れい陽子ようし中性子ちゅうせいし質量しつりょう数すう
水素すいそ¹H (軽けい水素すいそ)101
水素すいそ²H (重水素じゅうすいそ D)112
水素すいそ³H (三さん重水素じゅうすいそ T、 放射性ほうしゃせい)123
炭素たんそ¹²C6612
炭素たんそ¹³C6713
炭素たんそ¹⁴C (放射性ほうしゃせい、 年代ねんだい測定そくていに使つかう)6814
塩素えんそ³⁵Cl171835
塩素えんそ³⁷Cl172037

放射ほうしゃ性せい同位どうい体たい

同位体どういたいの中なかには、 原子核げんしかくがふあんていで 放射線ほうしゃせん を出だして別べつの元素げんそに変かわるものがあります。 これを 放射性同位体ほうしゃせいどういたい (ラジオアイソトープ) と呼よびます。

同位どうい体たい半減はんげん期き用途ようと
¹⁴C5730 年ねん化石かせき・遺物いぶつの年代ねんだい測定そくてい
¹³¹I約やく 8 日にち甲状腺こうじょうせんの検査けんさ・治療ちりょう
⁹⁹ᵐTc約やく 6 時間じかん体内たいない検査けんさ
²³⁵U約やく 7 億おく年ねん原子力げんしりょく発電はつでん

ポイント: 同位体どういたいは化学かがく的てき性質せいしつがほぼ同おなじ (= 反応はんのうのしかたが同おなじ) です。 質量しつりょうだけがちがうので、 物理ぶつり的てき性質せいしつ (拡散かくさん速度そくどや沸点ふってんがわずかに異ことなる) で分わけます。

原子げんし量りょう (相対そうたい質量しつりょう) の考かんがえ方かた

原子げんしの質量しつりょうはあまりにも小ちいさいため、 グラムで表あらわすと不便ふべんです。 そこで ¹²C (炭素たんそ 12) を 12 とした相対そうたい値ち で表あらわします。 これを 相対質量そうたいしつりょう と呼よび、 自然しぜん界かいに存在そんざいする同位体どういたいの存在そんざい比ひで加重かじゅう平均へいきんしたものを 原子量げんしりょう と呼よびます。

元素げんそ主おもな同位どうい体たいと存在そんざい比ひ原子量げんしりょう
水素すいそ¹H 99.99 % + ²H 0.01 %約やく 1.0
炭素たんそ¹²C 98.9 % + ¹³C 1.1 %約やく 12.0
塩素えんそ³⁵Cl 75.8 % + ³⁷Cl 24.2 %約やく 35.5
銅どう⁶³Cu 69.2 % + ⁶⁵Cu 30.8 %約やく 63.5

塩素えんその計算けいさん例れい: 35 × 0.758 + 37 × 0.242 ≒ 35.5

4. 電子でんし配置はいち

電子殻でんしかく

原子核げんしかくのまわりの電子でんしは、 きまった 電子殻でんしかく に入はいっています。 内側うちがわから順じゅんに K 殻から、 L 殻から、 M 殻から、 N 殻から … と名付なづけられ、 入はいることのできる電子でんしの最大さいだい数すうが決きまっています。

電子殻でんしかく最大さいだい電子でんし数すう計算けいさん (2n²)
K 殻から (n = 1)22 × 1² = 2
L 殻から (n = 2)82 × 2² = 8
M 殻から (n = 3)182 × 3² = 18
N 殻から (n = 4)322 × 4² = 32

主おもな元素げんその電子でんし配置はいち

電子でんしは原則げんそくとして 内ない側がわの殻からから順じゅんに入はいり、 高校こうこう化学かがくでは 20 番ばん (Ca) までは単純たんじゅんに K → L → M → N の順じゅん で考えかんがえます (M 殻からは 8 個こで一旦いったん安定あんていし、 19 番ばんから N 殻からに入はいる) 。

原子げんし番号ばんごう元素げんそKLMN価電子かでんし
1H1———1
2He2———0 (8 でなく 2 で安定あんてい)
3Li21——1
4Be22——2
5B23——3
6C24——4
7N25——5
8O26——6
9F27——7
10Ne28——0
11Na281—1
12Mg282—2
13Al283—3
14Si284—4
15P285—5
16S286—6
17Cl287—7
18Ar288—0
19K28811
20Ca28822

価電子かでんしと性質せいしつ

いちばん外側そとがわの電子殻でんしかく (= 最さい外そと殻から) に入はいっている電子でんしを 価電子かでんし と呼よびます (希まれガスは化学かがく反応はんのうをほとんどしないので価電子かでんし 0)。 価電子かでんしの数かずが元素げんその化学かがく的てき性質せいしつを決きめます。

価電子かでんし性質せいしつ例れい
1+1 価あたいの陽イオンようイオンになりやすい (1 個こ失うしなう)Li⁺、 Na⁺、 K⁺
2+2 価あたいの陽イオンようイオンになりやすい (2 個こ失うしなう)Mg²⁺、 Ca²⁺
3+3 価あたいの陽イオンようイオンになりやすいAl³⁺
6−2 価あたいの陰イオンいんイオンになりやすい (2 個こもらう)O²⁻、 S²⁻
7−1 価あたいの陰イオンいんイオンになりやすい (1 個こもらう)F⁻、 Cl⁻、 Br⁻
0 (8 個こで安定あんてい)反応はんのうしにくいHe、 Ne、 Ar、 Kr (希まれガス)

大事だいじ: 元素げんそが 「どんなイオンになるか」 「どんな結合けつごうを作つくるか」 はほぼ 価電子かでんしの数すう で決きまります。 周期しゅうき表ひょうで 同おなじ列れつ にある元素げんそは価電子かでんしの数かずが同おなじで、 性質せいしつがにています。

希まれガスとオクテット則そく

He、 Ne、 Ar、 Kr、 Xe、 Rn を 希ガスきガス (貴ガスきガス・18 族元素18 ぞくげんそ) と呼よびます。 これらは最さい外そと殻からが 電子でんし 8 個こ (He は 2 個こ) で完全かんぜんに埋うまっていて、 化学かがく的てきに非常ひじょうに安定あんてい (反応はんのうしにくい) です。

ほかの元素げんそがイオンいおんになったり共有結合きょうゆうけつごうを作つくったりするのは、 「希まれガスと同おなじ電子でんし配置はいちになるため」 と説明せつめいできます。 これを オクテット則オクテットそく (8 個こで安定あんてい) と呼よびます。

5. 周期しゅうき表ひょうの構造こうぞう

元素を族と周期で配置し、s p d f ブロックで色分けした周期表
周期表しゅうきひょう — 元素げんそを原子番号げんしばんごう順じゅんに並ならべ、 電子配置でんしはいちで s/p/d/f ブロックに分類ぶんるい。 縦たてが族ぞく、 横よこが周期しゅうき。

周期しゅうき表ひょうの形かたち

周期表しゅうきひょう は、 元素げんそを原子番号げんしばんごうの順じゅんに並ならべて、 性質せいしつがにたものどうしが 同おなじ列れつ に来くるように作つくられた表ひょうです。 1869 年ねんに メンデレーエフ が最初さいしょの形かたちを発表はっぴょうしました。

  • 横よこの行くだり = 周期しゅうき (1 周期しゅうき 〜 7 周期しゅうき)
  • 縦たての列れつ = 族ぞく (1 族ぞく 〜 18 族ぞく)
  • 同おなじ周期しゅうきの元素げんそは 電子殻でんしかくの数すう が同おなじ
  • 同おなじ族ぞくの元素げんそは 価電子かでんしの数すう が同おなじ → 性質せいしつがにている

主おもな族ぞくの名前なまえ

族ぞく名前なまえ主おもな元素げんそ性質せいしつ
1アルカリ金属アルカリきんぞく (H を除のぞく)Li、 Na、 K、 Rb、 Cs価電子かでんし 1、 +1 価あたいイオン、 水みずと激はげしく反応はんのう
2アルカリ土類金属アルカリどるいきんぞくCa、 Sr、 Ba (Be、 Mg は含ふくめない立場たちばが多おおい)価電子かでんし 2、 +2 価あたいイオン
17ハロゲンF、 Cl、 Br、 I価電子かでんし 7、 −1 価あたいイオン、 強つよい酸化作用さんかさよう
18希ガスきガス (貴ガスきガス)He、 Ne、 Ar、 Kr、 Xe、 Rn安定あんてい、 化合かごう物ぶつをほとんど作つくらない

典型てんけい元素げんそと遷移せんい元素げんそ

区分くぶん族ぞく性質せいしつ
典型元素てんけいげんそ1、 2、 13 〜 18 族ぞく価電子かでんしが族ぞく番号ばんごうと対応たいおうし、 性質せいしつの周期しゅうき性せいが明確めいかく
遷移元素せんいげんそ3 〜 12 族ぞく価電子かでんしはほぼ 1 〜 2、 酸化数さんかすうをいくつも取とる、 多おおくは有色ゆうしょく

金属きんぞくと非金属ひきんぞく

周期表しゅうきひょうを大おおきく見みると、 左下ひだりしたが金属きんぞく、 右みぎ上じょうが非金属ひきんぞく に分わかれます。 境目さかいめにある B、 Si、 Ge、 As、 Sb、 Te は 半金属はんきんぞく (半導体はんどうたい) と呼よばれ、 シリコン Si は IC チップの主役しゅやくです。

区分くぶん性質せいしつ
金属きんぞく電気でんきを通とおす、 熱ねつを伝つたえる、 光沢こうたく、 展性てんせい・延性えんせいがある
非金属ひきんぞく電気でんきを通とおさない (一部いちぶ例外れいがい: 黒鉛こくえん)、 熱ねつを伝つたえにくい

6. 周期しゅうき律りつ

周期しゅうき律りつとは

元素げんそを原子番号げんしばんごうの順じゅんに並ならべると、 性質せいしつが 周期しゅうき的てきにくりかえしてあらわれる ことを 周期律しゅうきりつ と呼よびます。 これは 電子でんし配置はいち (とくに価電子かでんしの数すう) が周期しゅうき的てきにくりかえす ことが原因げんいんです。

周期しゅうき性せいを示しめす物理ぶつり量りょう

物理ぶつり量りょう周期しゅうき内ない (左ひだり → 右みぎ)族ぞく内ない (上じょう → 下しも)
原子半径げんしはんけい小ちいさくなる (核かくの引力いんりょくが強つよまる)大おおきくなる (殻からが増ふえる)
イオン化エネルギーイオンかエネルギー大おおきくなる (電子でんしを取とり除のぞきにくくなる)小ちいさくなる
電子親和力でんししんわりょく大おおきくなる (電子でんしを受うけ取とりやすくなる)小ちいさくなる
電気陰性度でんきいんせいど大おおきくなる (Cl > S > P > Si > Al > Mg > Na)小ちいさくなる
金属きんぞく性せい弱よわまる強つよまる

イオン化かエネルギー

イオン化エネルギーイオンかエネルギー とは、 「気体きたいの原子げんしから電子でんしを 1 個こ取とり除のぞいて陽イオンようイオンにするのに必要ひつようなエネルギー」 です。

元素げんそイオン化かエネルギーの大おおきさ
希まれガス (Ne、 Ar)非常ひじょうに大おおきい (電子でんしを取とり除のぞきにくい)
アルカリ金属きんぞく (Na、 K)小ちいさい (電子でんしを取とり除のぞきやすい)

ポイント: Na の 1 番ばん目めの電子でんしは K 殻からや L 殻からではなく M 殻から に 1 個こだけあって、 核かくから遠とおいため引力いんりょくが弱よわく、 簡単かんたんに取とれて Na⁺ になります。 これが 1 族ぞく (アルカリ金属きんぞく) の反応はんのう性せいが高たかい理由りゆうです。

電気でんき陰性いんせい度ど

電気陰性度でんきいんせいど とは、 「原子げんしが共有結合きょうゆうけつごうの電子でんしを引ひき寄よせる強つよさ」 を表あらわす値あたいです (ポーリングの値あたい)。 第だい 3 章しょうの極性きょくせいで重要じゅうようになります。

元素げんそ電気でんき陰性いんせい度ど
F4.0 (最大さいだい)
O3.5
N3.0
Cl3.0
C2.5
H2.1
Na0.9 (小ちいさい)

7. 周期しゅうき表ひょうを使つかいこなす

化学かがく反応はんのうを予想よそうする

周期表しゅうきひょうが読よめると、 まだ学まなんでいない反応はんのうでも 「だいたいこう反応はんのうするだろう」 と予想よそう できるようになります。

元素げんその組合せくみあわせ予想よそうされる反応はんのう / 化合かごう物ぶつ
1 族ぞくの金属きんぞく (Na 等とう) + 17 族ぞく (Cl 等とう)NaCl、 KBr のようなイオン結合けつごう (1 + 1 = 中性ちゅうせい)
2 族ぞく (Ca 等とう) + 17 族ぞく (Cl 等とう)CaCl₂、 MgBr₂ (2 + 1 + 1)
2 族ぞく (Ca 等とう) + 16 族ぞく (O 等とう)CaO、 MgS (2 + 2)
13 族ぞく (Al) + 17 族ぞく (Cl 等とう)AlCl₃ (3 + 1 × 3)
14 族ぞく (C、 Si)CH₄ や SiO₂ など 4 結合けつごう

周期しゅうき表ひょうで学まなんだことのまとめ

分わかること周期しゅうき表ひょうのどこを見みる
元素げんそが何なん価かのイオンになるか族ぞく (1 族ぞく → +1、 2 族ぞく → +2、 17 族ぞく → −1、 16 族ぞく → −2)
電子でんし配置はいち周期しゅうき (n) と族ぞく (価電子かでんし) の組合せくみあわせ
金属きんぞくか非金属ひきんぞくか左下ひだりしたか右みぎ上じょうか
反応はんのうしにくいか18 族ぞく (希まれガス) はほぼ反応はんのうしない

8. 安全あんぜん配慮はいりょ

周期しゅうき表ひょうと関係かんけいする危険きけんな元素げんそ

周期しゅうき表ひょうの元素げんその中なかには強つよい反応はんのう性せい・毒性どくせいを持もつものが多おおくあります。 高校こうこう化学かがくで直接ちょくせつ扱あつかうことは少すくないですが、 知識ちしきとして押おさえましょう。

元素げんそ危険きけん性せい注意ちゅうい
Na、 K (アルカリ金属きんぞく)水みずと激はげしく反応はんのうし水素すいそ H₂ を発生はっせい、 発火はっか・爆発ばくはつ灯油とうゆ中ちゅうに保存ほぞん、 素手すででさわらない
F₂、 Cl₂ (ハロゲン)強つよい酸化作用さんかさよう、 有毒ゆうどくなガスドラフトどらふとで扱あつかう
Hg (水銀すいぎん)蒸気じょうきが有毒ゆうどくこぼしたら直ただちに回収かいしゅう
Pb (鉛なまり)神経しんけい系けいに影響えいきょう子こどもの誤あやま食しょく注意ちゅうい
放射ほうしゃ性せい同位どうい体たい (²³⁵U、 ¹³¹I)放射線ほうしゃせん高校こうこうでは直接ちょくせつ扱あつかわない

実験じっけん室しつ一般いっぱん安全あんぜん

第だい 1 章しょうと同おなじですが、 周期しゅうき表ひょう・電子でんし配置はいちの実験じっけん (炎えん色しょく反応はんのう等とう) でも守まもること:

  • 保護メガネほごめがね を必かならず着用ちゃくよう
  • ガスバーナーは 元栓もとせん → 空気くうき → 燃料ねんりょう の順じゅんで開あけ、 消けすときは逆ぎゃく
  • 炎ほのお色しょく反応はんのうで試料しりょうを取とるときは 白金線はっきんせん を塩酸えんさんで洗あらってから使つかう
  • 薬品やくひんを直接ちょくせつさわらない、 こぼしたらすぐ報告ほうこく

強酸きょうさん・強塩基きょうえんき

  • 周期しゅうき表ひょうの 17 族ぞく (ハロゲン) の化合かごう物ぶつ (HCl、 HF) は 強酸きょうさん や有毒ゆうどくガスが多おおい
  • HF (フッ化水素フッかすいそ) はガラスを溶とかし、 皮膚ひふにつくと重おもいやけど + 全身ぜんしん中毒ちゅうどくのおそれ
  • 1 族ぞくの水酸化物すいさんかぶつ (NaOH、 KOH) は 強塩基きょうえんき、 皮膚ひふを溶とかす

加熱かねつ・ガラス器具きぐ

  • 炎ほのお色しょく反応はんのうや燃焼ねんしょう実験じっけんでは 保護メガネほごめがねと換気かんき
  • 加熱かねつした試験管しけんかんはすぐには触さわらない
  • 破損はそんしたガラスは軍手ぐんてやピンセットで拾ひろう

9. ふりかえり

  • [ ]原子げんしが原子核げんしかく (陽子ようし・中性子ちゅうせいし) と電子でんしでできていると言いえる
  • 原子番号げんしばんごう = 陽子ようしの数かず = (中性ちゅうせい原子げんしでは) 電子でんしの数すう と言いえる
  • 質量数しつりょうすう = 陽子ようし + 中性子ちゅうせいし と言いえる
  • [ ]同位体どういたいの例れい (¹²C と ¹⁴C など) をあげられる
  • H 〜 Ca (1 〜 20 番ばん) までの電子配置でんしはいち (K、 L、 M、 N) を書かける
  • [ ]価電子かでんしの数かずとイオンいおんの価あたい数すうを結むすびつけて説明せつめいできる
  • [ ]周期表しゅうきひょうの 「周期しゅうき = 横よこ、 族ぞく = 縦たて、 同おなじ族ぞく = 性質せいしつがにている」 を言いえる
  • [ ]アルカリ金属アルカリきんぞく・ハロゲン・希ガスきガスの性質せいしつを言いえる
  • [ ]典型元素てんけいげんそと遷移元素せんいげんそのちがいを言いえる
  • [ ]周期律しゅうきりつ・イオン化エネルギーイオンかエネルギー・電気陰性度でんきいんせいどの周期しゅうき性せいを説明せつめいできる
  • [ ]周期しゅうき表ひょうと関係かんけいする危険きけんな元素げんそ (Na、 F、 HF など) の注意ちゅういを言いえる

この章しょうの安全あんぜん配慮はいりょ

  • アルカリ金属アルカリきんぞく (Na、 K) は水みずと激はげしく反応はんのう し火災かさいの危険きけん、 教師きょうしのデモ以外いがいは直接ちょくせつ扱あつかわない
  • ハロゲンガス (Cl₂、 F₂) は有毒ゆうどく、 ドラフトどらふとで扱あつかう
  • HF (フッ化か水素すいそ) は重度じゅうどのやけど + 全身ぜんしん中毒ちゅうどく のおそれ、 高校こうこうではほとんど扱あつかわないが知識ちしきとして
  • 炎えん色しょく反応はんのう実験じっけん はガスバーナーの高温こうおんと飛沫しぶきに注意ちゅうい、 保護メガネほごめがね必須ひっす
  • 白金線はっきんせん は塩酸えんさん (希まれ) で洗あらってから使つかう、 こぼした塩酸えんさんはすぐ拭ふく

次じの章しょう: 第だい 3 章しょうでは、 原子げんしどうしがどう結むすびつくか = 化学結合かがくけつごう を学まなびます。 イオン結合イオンけつごう・共有結合きょうゆうけつごう・金属結合きんぞくけつごうの 3 種類しゅるいを区別くべつし、 結晶けっしょうの性質せいしつ (融点ゆうてん・電気でんき伝導でんどう性せいなど) と結むすびつけます。 「電気陰性度でんきいんせいど」 が結合けつごうの極性きょくせいを決きめるカギになります。

この教材きょうざいは役やくに立たちましたか?