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世界史探究

世界せかい史しへの扉とびら (時代じだい区分くぶん・史料しりょう・諸しょ地域ちいき)

最終確認日:

この章しょうで学まなぶこと

中学ちゅうがくまでの歴史れきしは、 主おもに 日本にほん史しと世界せかい史しの大おおきな流ながれ を通史つうしでたどるものでした。 高校こうこうの世界史探究せかいしたんきゅうでは、 そこに 「探究たんきゅう」 の視点してんが加くわわります。 つまり、 ただ出来事できごとと年号ねんごうを覚おぼえるのではなく、 「なぜそうなったのか」 「どの史料しりょうから言いえるのか」 「他たの解釈かいしゃくはないか」 を自分じぶんで考かんがえる学がく問もんです。

この章しょうでは、 世界せかい史しを学まなぶ上うえでの 「道具立どうぐだて」 を整ととのえます。

  • 世界せかい史しを学まなぶ意義いぎ と、 高校こうこうならではの深ふかめ方かた
  • 時代区分じだいくぶん のしくみ (古代こだい・中世ちゅうせい・近世きんせい・近代きんだい・現代げんだい)
  • 史料しりょう の種類しゅるいと、 史料しりょうを批判ひはん的てきに読よむ力ちから
  • グローバル史ぐろーばるし と 諸地域世界しょちいきせかい の考かんがえ方かた
  • 西洋中心史観せいようちゅうしんしかん の限界げんかいと、 多様たような視点してんの大切たいせつさ

大事だいじ: 「世界せかい史し = 西洋せいよう史し + 東洋とうよう史し」 と単純たんじゅん化かせず、 アフリカ・西にしアジア・南みなみアジア・東南とうなんアジア・ラテンアメリカ・オセアニア も中心ちゅうしんとして見みる姿勢しせいが、 高校こうこう世界史探究せかいしたんきゅうの出発しゅっぱつ点てんです。

1. なぜ世界せかい史しを学まなぶのか

過去かこと現在げんざいの対話たいわ

20 世紀せいきイギリスの歴史家れきしかE.H.カーは、 著書ちょしょ 「歴史とは何かれきしとはなにか」 で 「歴史れきしとは現在げんざいと過去かことの終おわりなき対たい話わである」 と述のべました。 過去かこの出来事できごとそのものは動うごかせませんが、 「それをどう解釈かいしゃくするか」 は、 学まなぶ私わたしたちの側がわにかかっています。

例たとえば 「産業革命さんぎょうかくめい」 を 「人類じんるいの進歩しんぽ」 と見みるか、 「環境かんきょう破は壊かいと植民地主義しょくみんちしゅぎの始はじまり」 と見みるかは、 同おなじ事実じじつでも立たち場ばにより大おおきく異ことなります。 高校こうこう世界史探究せかいしたんきゅうでは、 このような 複数ふくすうの解かい釈しゃくがありうること を理解りかいし、 自分じぶんなりの説せつ明めいを史料しりょうに基もとづいて組くみ立たてる力ちからを育そだてます。

高校こうこうで重視じゅうしする 4 つの視し点てん

視し点てんくわしく
① 時間じかん軸じく古代こだいから現代げんだいまでの連続れんぞくと断だん絶ぜつを見みる
② 空間くうかん軸じく1 つの地域ちいきだけでなく、 隣りん接せつ地域ちいき・地球ちきゅう規模きぼで比較ひかくする
③ テーマ軸じく政治せいじ・経済けいざい・文化ぶんか・宗教しゅうきょう・環境かんきょう等とうを横おう断だん的てきにつなぐ
④ 史料しりょう軸じく文ぶん献けん・遺い物ぶつ・図ず像ぞう等とうから主体しゅたい的てきに読よみ解とく

世界せかい史しを学まなぶ意義いぎ

  • 多た文化ぶんか共きょう生せい の基き盤ばん — 異ことなる文明ぶんめいの成なり立たちを知しり、 偏へん見けんを減へらす
  • 現代げんだいの課題かだいを理解りかいする — 紛ふん争そう・移い民みん・気き候こう変へん動どうの歴史れきし的てき背はい景けいを探さぐる
  • 市し民みんとしての教きょう養よう — 民主みんしゅ主義しゅぎ・人権じんけん・国民国家こくみんこっかがどう形成けいせいされたかを知しる
  • 批判的思考ひはんてきしこう — 「教科書きょうかしょに書かいてあるから正ただしい」 ではなく、 史料しりょうにもどり確たしかめる姿勢しせい

ポイント: 高校こうこう世界史探究せかいしたんきゅうは、 大学だいがくで歴史れきし学がくを専せん攻こうする人ひとだけの学がく問もんではありません。 ニュースで中東ちゅうとう紛争ふんそうや米べい中ちゅう関係かんけいを理解りかいする、 国際こくさいビジネスで現地げんち文化ぶんかを尊重そんちょうする、 そうした場面ばめんで役立やくだちます。

2. 時代じだい区分くぶんのしくみ

世界せかい史しを整せい理りする大おおきな枠組ぐみが 時代区分じだいくぶん です。 高校こうこうでは大おおきく 5 区分くぶん を用もちいますが、 これはあくまで ヨーロッパ史しを基準きじゅんにした区分くぶん であり、 他た地域ちいきにそのまま当あてはまらないことも多おおい点てんに注意ちゅういが必要ひつようです。

5 区分くぶんの大だい体たいの範はん囲い

区分くぶんだいたいの年代ねんだい主おもな出来事できごと
古代こだい〜 5 世紀せいきごろ文明ぶんめいの発はっ祥しょう・ギリシャ・ローマ・秦はた漢かん
中世ちゅうせい5 〜 15 世紀せいき封建ほうけん制せい・イスラムの拡大かくだい・宋そう元はじめ
近世きんせい16 〜 18 世紀せいき大だい航海こうかい・宗教しゅうきょう改革かいかく・絶対ぜったい王政おうせい
近代きんだい18 世紀せいき末まつ 〜 20 世紀せいき前半ぜんはん産業革命さんぎょうかくめい・市民しみん革命かくめい・帝国ていこく主義しゅぎ
現代げんだい20 世紀せいき後半こうはん 〜冷戦れいせん・脱だつ植民しょくみん地ち化か・グローバル化か

西暦せいれきと世紀せいきの数かぞえ方かた

  • 西暦せいれき (紀元きげん) — キリスト教きょうの紀元きげんを基き準じゅんにした国際こくさい共通きょうつうの数かぞえ方かた
  • 世紀せいき — 100 年ねんを 1 単位たんいとする区分くぶん。 (年ねん - 1) ÷ 100 + 1 で求もとめる
  • 例れい: 794 年ねん → (794 - 1) ÷ 100 + 1 = 8 世紀せいき

紀元前きげんぜんの注ちゅう意い

  • 紀元前きげんぜん (BC) は数かずが大おおきいほど 古ふるい。 例れい: BC 500 年ねんは BC 100 年ねんより 400 年ねん古ふるい
  • 紀元後きげんご (AD) は数かずが大おおきいほど 新あたらしい

大事だいじ: 近年きんねんではキリスト教きりすときょう中心ちゅうしんの表ひょう現げんを避さけ、 BCE (Before Common Era、 共通きょうつう紀元前きげんぜん) や CE (Common Era、 共通きょうつう紀元きげん) と表記ひょうきすることも増ふえています。 高校こうこう世界史探究せかいしたんきゅうでは、 BC/AD と BCE/CE は 同おなじ年ねんを指さす ことを押おさえましょう。

区分くぶんの限げん界かい

5 区分くぶんは 西にしヨーロッパ中心ちゅうしん の枠組ぐみです。 例たとえば中国ちゅうごく史しでは 王朝おうちょう名めい (秦はた・漢かん・唐とう・宋そう・元もと・明めい・清きよし) で区切くぎるのが一般いっぱん的てきで、 「中世ちゅうせい」 「近世きんせい」 をそのまま当あてはめにくい場面ばめんがあります。 イスラム史しやアフリカ史しも同どう様ようです。

ポイント: 「区分くぶんは便利べんりな道具どうぐだが、 完全かんぜんではない」 という姿勢しせいが大切たいせつです。 区分くぶんの境目さかいめは学がく者しゃにより説せつが異ことなり、 例たとえば 「中世ちゅうせいヨーロッパの終おわり」 をルネサンスるねさんすと見みる説せつ、 宗教改革しゅうきょうかいかくと見みる説せつ、 大航海時代だいこうかいじだいと見みる説せつがあります。

3. 史料しりょうと史料しりょう批判ひはん

歴史れきしを知しる手がかりとなるものを 史料しりょう (しりょう) と言いいます。 世界史探究せかいしたんきゅうで重視じゅうしされるのは、 「史料しりょうから何なにが言いえ、 何なにが言いえないか」 を自分じぶんで判断はんだんする力ちからです。

史料しりょうの種類しゅるい

種しゅ類るい説せつ明めい例れい
文献史料ぶんけんしりょう文字もじで書かかれたもの法典ほうてん・年代ねんだい記き・書簡しょかん・公文書こうぶんしょ
考古史料こうこしりょう遺い跡せき・遺い物ぶつ・人骨じんこつ等とうピラミッド・土器どき・化石かせき
図像史料ずぞうしりょう絵画かいが・彫ちょう刻こく・写真しゃしん・映像えいぞうフレスコ画が・浮世絵うきよえ・宗教しゅうきょう画が
口頭伝承こうとうでんしょう口く伝でんえで残のこされた物語ものがたり・歌うた神話しんわ・口承こうしょう文学ぶんがく・民謡みんよう

1 次じ史料しりょうと 2 次じ史料しりょう

種しゅ類るい説せつ明めい例れい
1次史料いちじしりょう出来事できごとと同どう時代じだいに作つくられたもの当事者とうじしゃの手紙てがみ、 同どう時代じだいの公文書こうぶんしょ、 遺物いぶつ
2次史料にじしりょう後ごの時代じだいに別べつの人ひとがまとめたもの歴史れきし書しょ、 教科書きょうかしょ、 研究けんきゅう論文ろんぶん

史料しりょう批判ひはんの 5 つの問いとい

ある史料しりょうに出会あったとき、 歴史家れきしかは次つぎのような問いといを立たてます。

  1. 誰だれが 書かいたか (作さく者しゃ)
  2. いつ 書かかれたか (時期じき)
  3. 誰だれに向むけて 書かかれたか (読どく者しゃ)
  4. 何なにの目的もくてきで 書かかれたか (意図いと)
  5. 書かかれていないこと は何なにか (沈ちん黙もく)

例たとえば、 ローマ帝国ろーまていこくの歴史れきしをタキトゥスの 「ゲルマニア」 だけから知しろうとすると、 ローマ人じんの視点してんから見みたゲルマン像ぞうに偏かたよります。 ゲルマン側がわの史料しりょうや考古学こうこがく的てき発はっ掘くつと突つき合あわせて初はじめて、 より確たしかな像ぞうが浮うかびます。

大事だいじ: どんな史料しりょうにも書かいた人ひとの視点してんと偏かたよりがある ことを前提ぜんていに、 複数ふくすうの史料しりょうを突つき合あわせる (これを クロスチェック と言いいます) ことが、 世界史探究せかいしたんきゅうの基本きほん姿勢しせいです。

4. グローバル史しと諸しょ地域ちいき世界せかい

一いち国史こくしからグローバル史しへ

20 世紀せいきの世界せかい史しは、 国こくごとの通つう史し を並ならべる 「一国史いちこくし」 が主流しゅりゅうでした。 しかし現在げんざいでは、 国境こっきょうをこえた モノ・ヒト・カネ・情報じょうほう・病気びょうき の動うごきを重じゅう視しする グローバル史ぐろーばるし の視点してんが重要じゅうようと考えかんがえられています。

視点してん説せつ明めい例れい
一国史いちこくし1 つの国くにを中心ちゅうしんに通史つうしを描えがく「日本にほん史し」 「フランス史し」
地域史ちいきし複数ふくすうの国くにをまとめた地域ちいきで描えがく「東ひがしアジア史し」 「地中海ちちゅうかい史し」
グローバル史ぐろーばるし地球ちきゅう規模きぼのつながりで描えがく「銀ぎんが結むすぶ世界せかい」 「感染かんせん症しょうと文明ぶんめい」

諸しょ地域ちいき世界せかいという考かんがえ方かた

世界史探究せかいしたんきゅうでは、 地球ちきゅうを 複数ふくすうの諸地域世界しょちいきせかい に分わけ、 それぞれが 独自どくじの文化ぶんかを発展はってんさせながら、 同時どうじに他た地域ちいきとつながってきた と考えかんがえます。

主おもな諸しょ地域ちいき世界せかい (例れい):

  • 東アジア世界ひがしあじあせかい — 中国ちゅうごく・朝ちょう鮮せん・日本にほん・ベトナム (漢字かんじ・儒教じゅきょう・仏教ぶっきょうが共通きょうつう文化ぶんか)
  • 南アジア世界みなみアジアせかい — インド亜あ大陸たいりく (ヒンドゥー教ひんどぅーきょう・仏教ぶっきょう・イスラム教いすらむきょうが重じゅう層そう)
  • 東南アジア世界とうなんあじあせかい — 海域かいいきネットワーク (インド文化ぶんかと中国ちゅうごく文化ぶんかの交こう差さ)
  • イスラム世界イスラムせかい — 西にしアジア・北きたアフリカ・中央ちゅうおうアジア・スペイン
  • ヨーロッパ世界ヨーロッパせかい — 地中海ちちゅうかい・西欧せいおう・東欧とうおう・ロシア
  • アフリカ世界アフリカせかい — サハラ以北いほくと以南いなんで性格せいかくが大おおきく異ことなる
  • アメリカ世界アメリカせかい — マヤ・アステカ・インカ等とうの独自どくじ文明ぶんめい
  • オセアニア世界オセアニアせかい — オーストラリア・太平洋たいへいよう諸島しょとう

ポイント: この区分くぶんも 絶対ぜったいではなく、 時代じだいにより範囲はんいや性格せいかくが変かわります。 例たとえばイスラム世界イスラムせかいは 7 世紀せいきに西にしアジアから始はじまり、 やがてインド・東南とうなんアジア・サハラ以南いなんアフリカまで広ひろがりました。

5. 西洋せいよう中心ちゅうしん史観しかんの限界げんかいと多様たような視点してん

西洋せいよう中心ちゅうしん史観しかんとは

19 世紀せいき以降いこうの世界せかい史しは、 多おおくが ヨーロッパを 「進歩しんぽの中心ちゅうしん」 と見みなし、 他た地域ちいきを 「遅おくれた」 「停てい滞たいした」 と描えがく 西洋中心史観せいようちゅうしんしかん (Eurocentrism) に立たってきました。 例たとえば:

  • 「産業革命さんぎょうかくめいがヨーロッパで起おこったのは、 ヨーロッパ人じんが優れていたから」 という説明せつめい
  • 「大航海時代だいこうかいじだいはヨーロッパが世界せかいを 「発はっ見けん」 した時代じだい」 という表ひょう現げん
  • 「植民地化しょくみんちかは文明ぶんめいを持もち込こんだ善ぜん行こう」 という評ひょう価か

近年きんねんの見直みなおし

20 世紀せいき後半こうはんから、 こうした見方みかたは 大おおきく見直みなおされ てきました。

見直みなおしの視点してん説せつ明めい
アジア中心史観アジアちゅうしんしかん18 世紀せいきまで世界せかい経済けいざいの中心ちゅうしんはアジア (特とくに中国ちゅうごく・インド) だった
ポストコロニアルぽすところにある植民地しょくみんちされた側がわから見直みなおす
ジェンダー史じぇんだーし女性じょせい・性的せいてき少しょう数すう派はの歴史れきしを取とり戻もどす
環境史かんきょうし人間にんげんと自然環境しぜんかんきょうの関係かんけいを軸じくに描えがく

多様たような視点してんを持もつこと

ある出来事できごとを 複数ふくすうの立場たちばから見みる ことが、 世界史探究せかいしたんきゅうの中心ちゅうしん課題かだいです。 例たとえば十字軍じゅうじぐん (Ch4 で詳しく) は:

  • 西にしヨーロッパ側がわ — 「聖地せいちエルサレム奪だっ還かんの義ぎ戦せん」
  • イスラム側がわ — 「フランク人じん (ヨーロッパ人じん) の侵しん略りゃく」
  • ビザンツ側がわ — 「援えん助じょと思おもったが自分じぶんたちも襲おそわれた」
  • ユダヤ教きょう徒と側がわ — 「途上とじょうで多おおくが虐ぎゃく殺さつされた災さい難なん」

どの視点してんも一部いちぶの真実しんじつを語かたり、 どれか 1 つだけが 「正ただしい」 わけではありません。

大事だいじ: 「正ただしい 1 つの答えこたえ」 を急いそいで求もとめず、 「どの立場たちばから見みて、 どの史料しりょうに基もとづくと、 どう言いえるか」 をていねいに考かんがえること。 これが世界史探究せかいしたんきゅうで求もとめられる思考しこうです。

6. 世界せかい史しの大おおきな流ながれ (見取り図みとりず)

詳細しょうさいは Ch2 以降いこうで学まなびますが、 ここで全体ぜんたいの見取り図みとりずを押おさえておきましょう。

古代こだい (〜 5 世紀せいき)

  • 四大文明よんだいぶんめい — メソポタミア・エジプト・インダス・黄河こうが (近年きんねんでは長江ちょうこう文明ぶんめいやマヤ文明ぶんめいも含ふくめる)
  • ギリシャ・ローマろーま — 地中海ちちゅうかい世界せかいの形成けいせい
  • 秦しん・漢かん — 中国ちゅうごくの統一とういつ帝国ていこく
  • マウリヤ朝まうりやちょう・グプタ朝ぐぷたちょう — インドの古代こだい王朝おうちょう

中世ちゅうせい (5 〜 15 世紀せいき)

  • 西ヨーロッパにしヨーロッパ — フランク王国ふらんくおうこく・封建制ほうけんせい・ローマ教会ローマきょうかい
  • ビザンツ帝国びざんつていこく — 東ひがしローマの継けい承しょう
  • イスラム世界イスラムせかい — ウマイヤ朝うまいやちょう・アッバース朝あっばーすちょう・セルジューク朝セルジュークちょう
  • 東アジアひがしあじあ — 隋ずい・唐とう・宋そう・元もと・明めい
  • モンゴル帝国もんごるていこく — ユーラシア大だい統合とうごう

近世きんせい (16 〜 18 世紀せいき)

  • ルネサンスるねさんす・宗教改革しゅうきょうかいかく — ヨーロッパの近代きんだい化かの始はじまり
  • 大航海時代だいこうかいじだい — 世界せかいの海うみがつながる
  • 絶対王政ぜったいおうせい — 王権おうけんの強化きょうか
  • 清しん・ムガル帝国むがるていこく・オスマン帝国おすまんていこく — アジア三さん大帝たいてい国こくの繁はん栄えい

近代きんだい (18 世紀せいき末まつ 〜 20 世紀せいき前半ぜんはん)

  • 産業革命さんぎょうかくめい — 経済けいざい・社会しゃかいの大だい転てん換かん
  • 市民革命しみんかくめい — アメリカ独立どくりつ・フランス革命ふらんすかくめい
  • 国民国家こくみんこっか — ヨーロッパで統一とういつが進すすむ
  • 帝国主義ていこくしゅぎ — 列強れっきょうのアジア・アフリカ分割ぶんかつ
  • 第一次世界大戦だいいちじせかいたいせん・ロシア革命ろしあかくめい

現代げんだい (20 世紀せいき後半こうはん 〜)

  • 第二次世界大戦だいにじせかいたいせん・冷戦れいせん・脱植民地化だつしょくみんちか
  • グローバル化ぐろーばるか・地域ちいき統合とうごう・新興国しんこうこく台頭たいとう
  • 環境かんきょう・人権じんけん・難なん民みん・パンデミック等地球的課題ちきゅうてきかだい

ポイント: この流ながれはあくまで 見取り図みとりず です。 実際じっさいには、 各かく時代じだいの中なかで 同時どうじ並行へいこう的てきに複数ふくすうの地域ちいきで異ことなる出来事できごと が起おこっていました。 例たとえば 7 世紀せいきは、 ヨーロッパでフランク王国おうこくが力ちからをつけ、 西にしアジアでイスラムが急拡かく大だいし、 東ひがしアジアで唐とうが繁はん栄えいしていた時代じだいです。

7. 安全あんぜん・倫理りんり配慮はいりょ

世界史探究せかいしたんきゅうを学まなぶ上うえで大切たいせつな心構こころがまえをまとめます。

史料しりょうの多様たよう性せいを大切たいせつに

  • 1 つの史料しりょうだけを鵜呑のみにしない — 必かならず複数ふくすうの史料しりょうで確たしかめる
  • 書かかれた文字もじだけが史料しりょうではない — 遺物いぶつ・口承こうしょう・図像ずぞうも重要じゅうよう
  • 少しょう数すう派は・敗者はいしゃの史料しりょう に注意ちゅうい — 勝者しょうしゃの史料しりょうだけでは偏かたよる

西洋せいよう中心ちゅうしんを避さける

  • 「アジアは停てい滞たいした」 「アフリカには歴史れきしがない」 等とうの古ふるい見方みかたは誤あやまり です
  • 18 世紀せいきまで 世界せかい経済けいざいの中心ちゅうしんはアジア であり、 アフリカにもマリ王国マリおうこく・ソンガイ王国ソンガイおうこく等とう高度こうどな国家こっかがありました
  • 諸地域世界しょちいきせかいが対等たいとうに発展はってんしてきた という視点してんを持もちましょう

特定とくていの国くに・宗教しゅうきょうへの偏見へんけんを避さける

  • 「イスラム教いすらむきょう = 過か激げき」 「中国ちゅうごく = 専せん制せい」 等とうの ステレオタイプは厳禁げんきん です
  • 各かく宗教しゅうきょう・各かく文明ぶんめいには 長ながい歴史れきしと多様たような立場たちば があり、 一言ひとことで評価ひょうかできません
  • 現在げんざい進行しんこう形けいの紛ふん争そうや民みん族ぞく問題もんだいについて学まなぶときは、 歴史れきし的てき経けい緯いと複数ふくすうの当事者とうじしゃの立場たちば を押おさえること

解釈かいしゃくが諸説しょせつあることを認みとめる

  • 例たとえば 「中世ちゅうせいの始はじまり」 「産業革命さんぎょうかくめいの原因げんいん」 「第一次世界大戦だいいちじせかいたいせんの責任せきにん」 等ひとし、 学者がくしゃにより 大おおきく説せつが異ことなる 論点ろんてんが多数たすうあります
  • 「教科書きょうかしょにはこう書かいてあるが、 別べつの見方みかたもある」 という姿勢しせいを持もちましょう

大事だいじ: 世界史探究せかいしたんきゅうは 「答えこたえ探さがし」 ではなく 「問いとい探さがし」 の学がく問もんです。 「なぜ教科書きょうかしょはこう書かいているのか」 「他たの立場たちばから見みるとどうか」 と問いとい続つづけることが、 真しんの探究たんきゅうの始はじまりです。

8. まとめと次つぎ章しょうへ

この章しょうのポイント

  • 世界史探究せかいしたんきゅうは 「過去かこの暗記あんき」 ではなく 「史料しりょうに基もとづく探究たんきゅう」
  • 時代区分じだいくぶんは便利べんりな道具どうぐだが、 ヨーロッパ中心ちゅうしんの限界げんかいがある
  • 史料しりょうには必かならず書かいた人ひとの視点してんと偏かたよりがあり、 クロスチェックが不可欠ふかけつ
  • グローバル史ぐろーばるしと諸地域世界しょちいきせかいの視点してんで、 国くにをこえた動うごきを見みる
  • 西洋中心史観せいようちゅうしんしかんを相そう対たい化かし、 アジア・アフリカ・アメリカ・オセアニアも中心ちゅうしんに見みる

次つぎの章しょう (Ch2) へ

次じ章しょうでは、 いよいよ 古代こだいオリエント・ギリシャ・ローマ の世界せかいを学まなびます。 メソポタミアのハンムラビ法典はんむらびほうてんから、 エジプトのピラミッドぴらみっど、 ギリシャのポリスぽりす、 ローマの共和きょうわ政せいと帝政ていせいまで、 地中海ちちゅうかいを中心ちゅうしんに広ひろがった文明ぶんめいの軌き跡せきをたどります。 そのとき、 この章しょうで学まなんだ 「1 つの視点してんだけで見みない」 姿勢しせいを大切たいせつにしてください。

最後さいごに: 世界史探究せかいしたんきゅうの学まなびは、 教室きょうしつをこえて 皆みなさん自身じしんの人生じんせいと社会しゃかい につながります。 ニュースを見みる時とき、 旅先たびさきで異い文化ぶんかに出会であう時とき、 友達ともだちと歴史れきしの話はなしをする時とき ── そのすべてに、 ここで学まなんだことが生いきてくるはずです。

まとめ — 世界せかい史しへの扉とびらを 3 行くだりで

  • 世界史探究せかいしたんきゅうは史料しりょうとクロスチェックに基もとづく探究たんきゅうで、 時代区分じだいくぶんは道具どうぐとして使つかいながら限界げんかいも意識いしきする
  • グローバル史ぐろーばるしと諸地域世界しょちいきせかいの視点してんで国境こっきょうを越こえた交流こうりゅうを捉とらえ、 西洋中心史観せいようちゅうしんしかんを相対そうたい化かする
  • アジア・アフリカ・アメリカ・オセアニアも中心ちゅうしんとして学まなび、 ニュースや異い文化ぶんか理解りかいに直結ちょっけつする力ちからを育そだてる
この教材きょうざいは役やくに立たちましたか?
学がく習しゅうロードマップ(10件けん)
  1. 1世界せかい史しへの扉とびら (時代じだい区分くぶん・史料しりょう・諸しょ地域ちいき)
  2. 2古代こだいオリエント・ギリシャ・ローマ
  3. 3古代こだいインド・中国ちゅうごく・東南とうなんアジア
  4. 4中世ちゅうせいヨーロッパとイスラム世界せかい
  5. 5中世ちゅうせい東ひがしアジア (隋ずい唐とう宋そう元明もとあき清きよし・モンゴル)
  6. 6近世きんせいヨーロッパ (ルネサンス・宗教しゅうきょう改革かいかく・大だい航海こうかい・絶対ぜったい王政おうせい)
  7. 7産業革命さんぎょうかくめいと市民しみん革命かくめい (英えい・米べい・仏ふつとナポレオン)
  8. 8帝国ていこく主義しゅぎと第だい一いち次じ世界せかい大戦たいせん (列強れっきょうの拡大かくだいと大戦たいせん・ロシア革命かくめい)
  9. 9第だい二に次じ世界せかい大戦たいせんと冷戦れいせん (恐慌きょうこうから脱だつ植民しょくみん地ち化かまで)
  10. 10現代げんだい世界せかい (1990 年代ねんだい以降いこうのグローバル化かと地球ちきゅう的てき課題かだい)