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公共

政府せいふの役割やくわりと財政ざいせい ・ 金融きんゆう

最終確認日:

この章しょうで学まなぶこと

Ch7 で学まなんだように、 市場しじょう経済けいざいだけでは解かい決けつできない問題もんだい (公共こうきょう財ざい・外部がいぶ不ふ経済けいざい・所得しょとく格差かくさ・景気けいき変動へんどうなど) があります。 これらに対応たいおうするため、 政府せいふ が大おおきな役やく割わりを果はたしています。

本章ほんしょうでは、 政府せいふがお金かねを集あつめて使つかう 「財政ざいせい」、 日本銀行にっぽんぎんこうが通貨つうかを管理かんりする 「金融政策きんゆうせいさく」、 そして私わたしたちの暮くらしを支ささえる 「社会保障しゃかいほしょう」 を学まなびます。 これらは全すべて、 私わたしたちの税金ぜいきんによって動うごいています。

  • 政府せいふ の経済けいざい的てき役割やくわり (資源しげん配分はいぶん・所得しょとく再さい分配ぶんぱい・景気けいき安定あんてい) を理解りかい
  • 税金ぜいきん の種類しゅるい (直接ちょくせつ税ぜい・間接かんせつ税ぜい・累るい進しん課税かぜい) をつかむ
  • 予よ算さん の流ながれと 国債こくさい の問題もんだいを知しる
  • 日本銀行にっぽんぎんこう の役割やくわりと 金融きんゆう政策せいさく のしくみを学まなぶ
  • 社会保障しゃかいほしょうの 4 本ほん柱はしら (年金ねんきん・医療いりょう・介護かいご・公的こうてき扶ふ助じょ) を理解りかいする
  • 税ぜいと社会しゃかい保障ほしょうが 「お互たがいさま」 の仕組しくみであることを知しる

ポイント: 政府せいふの仕事しごとは 「お金かねを取とられる」 だけではありません。 道路どうろ・教育きょういく・医療いりょう・防衛ぼうえい・警察けいさつ・防災ぼうさい — 私わたしたちは毎日まいにち政府せいふのサービスを受うけています。 税金ぜいきんはその 会費かいひ のようなものです。

1. 政府せいふの 3 つの経済けいざい的てき役割やくわり

日本銀行本店の建物
日本銀行にっぽんぎんこう (本店ほんてん、 東京とうきょう日本橋にほんばし) — 日本にほんの中央ちゅうおう銀行ぎんこう。 紙幣しへい発行はっこう、 金融きんゆう政策せいさく (政策せいさく金利きんり・量的りょうてき緩和かんわ)、 「銀行ぎんこうの銀行ぎんこう」 としての役割やくわり。

現代げんだいの政府せいふは 「経済けいざい政策せいさくの担にない手て」 として、 主おもに 3 つの役割やくわりを果はたしています。

政府せいふの 3 大だい役割やくわり

役やく割わり内容ないよう具体ぐたい例れい
① 資源しげん配分はいぶんの調整ちょうせい市場しじょうで提てい供きょうされにくい財ざいを政府せいふが提てい供きょう道路どうろ、 公園こうえん、 警察けいさつ、 消防しょうぼう、 義務ぎむ教育きょういく、 国防こくぼう
② 所得しょとくの再さい分配ぶんぱい累るい進しん課税かぜいと社会しゃかい保障ほしょうで格差かくさを是ぜ正せい高こう所得しょとく者しゃほど多おおくの税ぜい、 生活せいかつ保護ほご、 年金ねんきん
③ 景気けいきの安定あんてい化か不況ふきょうや好況こうきょうをゆるやかにする公共こうきょう事業じぎょう、 減税げんぜい、 利子りし率りつ操作そうさ

公共こうきょう財ざいとは

公共財こうきょうざいとは、 「皆みなが一緒いっしょに使つかえる (非ひ競合きょうごう性せい)」 「お金かねを払はらわない人ひとを排はい除じょできない (非ひ排除はいじょ性せい)」 という性せい質しつを持もつ財ざいです。 例れい: 道路どうろ、 国防こくぼう、 灯とう台だい。

民間みんかん企業きぎょうでは利り潤じゅんが出でないので提てい供きょうされにくく、 政府せいふが税金ぜいきんを使つかって提てい供きょう する必要ひつようがあります。

大おおきな政府せいふと小ちいさな政府せいふ

立場たちば主張しゅちょう例れい
大おおきな政府せいふ政府せいふが経済けいざいに積極せっきょく的てきに介かい入にゅう北欧ほくおう諸国しょこく (高だか福祉ふくし・高こう負担ふたん)
小ちいさな政府せいふ市場しじょうに任まかせ、 政府せいふは最小限さいしょうげんアメリカ (低てい福祉ふくし・低てい負担ふたん)

メモ: 日本にほんは中ちゅう程度ていどと言いわれますが、 高齢化こうれいかで社会しゃかい保障ほしょう費ひが急増きゅうぞうし、 政府せいふ規き模ぼが拡大かくだいしてきています。 「どの程度ていど政府せいふが関かかわるべきか」 は民主みんしゅ主義しゅぎの永えい遠えんの議題ぎだいです。

2. 財政ざいせいと税金ぜいきん

財政ざいせいとは、 政府せいふ (国こく・地方ちほう) がお金かねを集あつめ (歳さい入にゅう)、 使つかう (歳さい出しゅつ) 経済けいざい活動かつどうです。

国くにの歳入さいにゅうの主おもな内訳うちわけ (一般いっぱん会計かいけい、 概がい算さん)

区分くぶん割合わりあい
租税そぜい収入しゅうにゅう (税金ぜいきん)約やく 60 %
公債こうさい金きん (借金しゃっきん)約やく 30 〜 35 %
その他た約やく 5 〜 10 %

国くにの歳出さいしゅつの主おもな内訳うちわけ

区分くぶん割合わりあい内容ないよう
社会しゃかい保障ほしょう関係かんけい費ひ約やく 33 %年金ねんきん、 医療いりょう、 介護かいご、 生活せいかつ保護ほご
国債こくさい費ひ約やく 22 %過去かこの借金しゃっきんの返済へんさいと利払りばらい
地方ちほう交付こうふ税ぜい約やく 15 %地方ちほう公共こうきょう団体だんたいへの配分はいぶん
公共こうきょう事業じぎょう費ひ約やく 6 %道路どうろ、 河川かせん、 港みなと
教育きょういく ・ 科学かがく約やく 5 %国立こくりつ大学だいがく、 研究けんきゅう
防衛ぼうえい費ひ約やく 5 %防衛ぼうえい装備そうび、 自衛隊じえいたい

税金ぜいきんの分類ぶんるい

① 直接ちょくせつ税ぜいと間接かんせつ税ぜい

種類しゅるい意味いみ例れい
直接税ちょくせつぜい税ぜいを負ふ担たんする人ひとと納おさめる人ひとが同おなじ所得しょとく税ぜい、 法人ほうじん税ぜい、 相続そうぞく税ぜい、 住民じゅうみん税ぜい
間接税かんせつぜい税ぜいを負ふ担たんする人ひと (消費しょうひ者しゃ) と納おさめる人ひと (店てん) が違ちがう消費しょうひ税ぜい、 酒税しゅぜい、 たばこ税ぜい、 関税かんぜい

② 国税こくぜいと地方ちほう税ぜい

種類しゅるい例れい
国税こくぜい所得しょとく税ぜい、 法人ほうじん税ぜい、 消費しょうひ税ぜい、 相続そうぞく税ぜい、 関税かんぜい
地方ちほう税ぜい住民じゅうみん税ぜい、 事業じぎょう税ぜい、 固定こてい資産しさん税ぜい、 自動車じどうしゃ税ぜい

主おもな税金ぜいきんのしくみ

所得しょとく税ぜい — 累るい進しん課税かぜい

所得税しょとくぜいは個人こじんの所得しょとく (給与きゅうよ・事業じぎょう・利子りしなど) にかかる税ぜいで、 累進課税るいしんかぜい が採用さいようされています。 所得しょとくが高たかいほど税率ぜいりつも高たかくなるしくみです (5 % 〜 45 % の 7 段階だんかい)。

課税かぜい所得しょとく税率ぜいりつ
195 万まん円えん以下いか5 %
330 万まん円えん以下いか10 %
695 万まん円えん以下いか20 %
900 万まん円えん以下いか23 %
1800 万まん円えん以下いか33 %
4000 万まん円えん以下いか40 %
4000 万まん円えん超ちょう45 %

→ この累るい進しん性が 「所得しょとく再さい分配ぶんぱい」 の役割やくわりを果はたします。

消費しょうひ税ぜい — 比例ひれい課税かぜい

消費税しょうひぜいは商品しょうひんやサービスの消費しょうひにかかる税ぜいで、 1989 年ねんに 3 % で導どう入にゅう、 段階だんかい的てきに引ひき上あげられ、 現在げんざいは 10 % (食料しょくりょう品等ひんとうは軽減けいげん税率ぜいりつ 8 %) です。

良よい面めん課題かだい
安定あんていした税収ぜいしゅう (景気けいきによる変動へんどうが少すくない)逆ぎゃく進しん性 (所得しょとくが少すくない人ひとほど負担ふたん率りつが重おもい)
高齢化こうれいか社会しゃかいで現げん役えき世代せだいだけに偏かたよらない価格かかく上昇じょうしょうで消費しょうひが冷ひえ込こむ
全すべての人ひとが公平こうへいに負担ふたん中小ちゅうしょう企業きぎょうの事務じむ負担ふたんが大おおきい

メモ: 日本にほんの消費しょうひ税率ぜいりつ 10 % は、 ヨーロッパ諸国しょこく (20 % 前後ぜんご) と比くらべ低ひくめですが、 議論ぎろんが続つづいています。

国債こくさいと財政ざいせい赤字あかじ

歳出さいしゅつを税金ぜいきんで賄えまかなない時とき、 政府せいふは 国債こくさい (国こくの借金しゃっきん) を発行はっこうしてお金かねを集あつめます。

区分くぶん内容ないよう
建設けんせつ国債こくさい道路どうろや橋はしなどの公共こうきょう事業じぎょう用よう (財政ざいせい法ほうで認みとめられている)
赤字あかじ国債こくさい (特例とくれい公債こうさい)経常けいじょう経費けいひ用よう。 本来ほんらいは禁止きんしだが特別とくべつ法ほうで毎年まいとし発行はっこう

日本にほんの財政ざいせい状況じょうきょう

  • 国こく・地方ちほうの長期ちょうき債務さいむ残ざん高だか: 約やく 1300 兆ちょう円えん (GDP の約やく 250 % で先進せんしん国こくで突出とっしゅつ)
  • プライマリーバランス (基礎きそ的てき財政ざいせい収支しゅうし): 政策せいさく的てき経費けいひを税収ぜいしゅうで賄まかなう指し標ひょう。 赤字あかじが続つづいている
  • 将来しょうらい世代せだいへの負ふ担たん: 借金しゃっきんは将来しょうらい払はらうことになる

重要じゅうよう: 国くにの借金しゃっきんは 「将来しょうらいの私わたしたちと子孫しそんが払はらう」 ことになります。 借金しゃっきんを増ふやし続つづけるか、 増税ぞうぜいや歳出さいしゅつ削減さくげんをするか — 民主みんしゅ主義しゅぎで決きめるべき重要じゅうよう課題かだいです。

3. 財政ざいせい政策せいさく — 景気けいきを動うごかす

政府せいふは 税制ぜいせい と 歳出さいしゅつ を通つうじて景気けいきを調整ちょうせいします。 これを 財政政策ざいせいせいさく と言いいます。

景気けいきと財政ざいせい政策せいさく

景気けいきの状態じょうたい政府せいふの対応たいおう
不況ふきょう (景気けいきが悪わるい)公共こうきょう事業じぎょうを増ふやす + 減税げんぜい → 需要じゅようを増ふやす
好況こうきょう (景気けいきがよすぎる)公共こうきょう事業じぎょうを減へらす + 増税ぞうぜい → 需要じゅようを抑おさえる

ビルト ・ イン ・ スタビライザー

ビルト・イン・スタビライザーびるといんすたびらいざー (自動じどう安定あんてい化か装置そうち) とは、 累るい進しん課税かぜいや社会しゃかい保障ほしょうの仕組しくみが、 景気けいきが良よい時ときは自動的じどうてきに多おおく税ぜいを取とり、 悪わるい時ときは給付きゅうふを増ふやすことで、 景気けいきを安定あんていさせる効果こうかです。

ケインズ経済けいざい学がく

20 世せい紀き前半ぜんはん、 イギリスの経済けいざい学者がくしゃケインズけいんずは 「不況ふきょう時じには政府せいふが積極せっきょく的てきに介かい入にゅうして需要じゅようをつくるべき」 と主張しゅちょうし、 これは戦後せんご各国かっこくの経済けいざい政策せいさくの基本きほんになりました。 これを 「ケインズ主義しゅぎ」 と言いいます。

メモ: 1980 年代ねんだい以い降こう、 「政府せいふ介かい入にゅうは弊へい害がいが大おおきい」 とする新しん自由じゆう主義しゅぎが台頭たいとうしましたが、 2008 年ねんリーマンショック・2020 年ねんコロナショックの際さいには大だい規き模ぼな財政ざいせい出動しゅつどうが行おこなわれ、 ケインズの考かんがえ方かたが再さい評ひょう価かされています。

4. 金融きんゆうと通貨つうか

金融きんゆうとは、 「お金かねを持もっている人ひと」 から 「お金かねが必要ひつような人ひと」 へお金かねを流ながすしくみです。 その中心ちゅうしんが 銀行ぎんこう です。

通貨つうかの種類しゅるい

通貨つうか意味いみ
現金げんきん通貨つうか紙幣しへい・硬こう貨か (お札さつ・コイン)
預金よきん通貨つうか銀行ぎんこうの預金よきん。 振込こみ・引ひき落おとしで使つかう

通貨つうかの 3 つの機能きのう

機能きのう内容ないよう
交換こうかん手しゅ段だんモノやサービスの取引とりひきに使つかう
価か値ち尺しゃく度どモノの値あたい段だんを表あらわす
価か値ち貯ちょ蔵ぞう価か値ちを蓄たくわえる (貯金ちょきん)

銀行ぎんこうの 3 大だい業務ぎょうむ

業務ぎょうむ内容ないよう
預金よきん業務ぎょうむ個人こじんや企業きぎょうからお金かねを預あずかる
貸出かしだし業務ぎょうむ企業きぎょうや個人こじんにお金かねを貸かす (利子りしを取とる)
為替かわせ業務ぎょうむ振込こみ・送金そうきん

→ 銀行ぎんこうは預金よきんと貸出かしだしの 金利きんり差さ (利ざやざや) で利益りえきを得えます。

信用しんよう創造そうぞう

銀行ぎんこうは 「お金かねを貸かすことで預金よきんを増ふやす」 という不思議ふしぎな力ちからを持もちます。 これを 信用創造しんようそうぞう と言いいます。 100 万まん円えんの預金よきんから、 全体ぜんたいではその何なん倍ばいもの預金よきんが生うまれます。

5. 日本銀行にっぽんぎんこうと金融きんゆう政策せいさく

日本銀行にっぽんぎんこう (日銀にちぎん、 1882 年ねん設せつ立りつ) は日本にほんの 中央ちゅうおう銀行ぎんこう で、 通貨つうかや金融きんゆうを管理かんりする特別とくべつな銀行ぎんこうです。

日銀にちぎんの 3 つの役割やくわり

役やく割わり内容ないよう
発券はっけん銀行ぎんこう紙幣しへい (お札さつ) を発行はっこうする (硬こう貨かは政府せいふ発行はっこう)
銀行ぎんこうの銀行ぎんこう一般いっぱん銀行ぎんこうから預金よきんを受うけ、 貸かし出だしもする
政府せいふの銀行ぎんこう国庫こっこ金きん (税金ぜいきん) の出納すいとう、 国債こくさいの取引とりひき

金融きんゆう政策せいさくの主おもな手しゅ段だん

金融政策きんゆうせいさくとは、 日銀にちぎんが通貨つうか量りょうや金利きんりを操作そうさし、 物価ぶっかや景気けいきを安定あんていさせる政策せいさくです。

政策せいさく内容ないよう不況ふきょう時じ好況こうきょう時じ
公開こうかい市場しじょう操作そうさ日銀にちぎんが国債こくさいを市中しちゅう銀行ぎんこうと売買ばいばい買いオペかいおぺ (お金かねを市中しちゅうに流ながす)売りオペうりおぺ (お金かねを吸すい上あげる)
政策せいさく金利きんり操作そうさ短期たんき金利きんりを上あげ下さげ利下りさげ利上りあげ
預金よきん準備じゅんび率りつ操作そうさ銀行ぎんこうが日銀にちぎんに預あづける比率ひりつ引ひき下さげ引ひき上あげ

インフレとデフレ

用語ようご意味いみ例れい
インフレいんふれ (インフレーション)物価ぶっかが持じ続ぞく的てきに上あがる100 円えんだったパンが 110 円えんに
デフレでふれ (デフレーション)物価ぶっかが持じ続ぞく的てきに下さがる100 円えんだったパンが 90 円えんに
スタグフレーション不況ふきょうと物価ぶっか上昇じょうしょうが同時どうじ1970 年代ねんだいオイルショック

日銀にちぎんの物価ぶっか目もく標ひょう

日銀にちぎんは 「消費しょうひ者しゃ物価ぶっか上昇じょうしょう率りつ 2 %」 を目もく標ひょうとしています。 ゆるやかなインフレが経済けいざい成せい長ちょうにつながると考えかんがえられています。

メモ: 日本にほんは 1990 年代ねんだい後半こうはんから 2010 年代ねんだいまで長期ちょうきデフレに苦くるしみ、 「失うしなわれた 30 年ねん」 とも言いわれました。 2022 年ねん以い降こうは世界せかい的てきな物価ぶっか上昇じょうしょうでインフレ局面きょくめんに移行いこうしています。

6. 社会しゃかい保障ほしょう制度せいど — 4 本ほん柱はしら

社会保障しゃかいほしょうとは、 「病気びょうき・失業しつぎょう・老後ろうご・障害しょうがいなどで困こまった時ときに、 社会しゃかい全体ぜんたいで助たすけ合あうしくみ」 です。 憲法けんぽう 25 条じょうの 生存権せいぞんけん (健康けんこうで文化ぶんか的てきな最低さいてい限度げんどの生活せいかつ) を実じつ現げんする制度せいどです。

社会しゃかい保障ほしょうの 4 本ほん柱はしら

柱はしら内容ないよう例れい
① 社会保険しゃかいほけん保険ほけん料りょうを払はらい、 困こまった時ときに給付きゅうふ年金ねんきん、 医療いりょう、 介護かいご、 雇用こよう、 労災ろうさい
② 公的こうてき扶ふ助じょ困窮こんきゅう者しゃに税金ぜいきんで給付きゅうふ生活保護せいかつほご
③ 社会しゃかい福祉ふくし高齢こうれい者しゃ・障害しょうがい者しゃ・児童じどうを支し援えん児童じどう福祉ふくし、 障害しょうがい者しゃ福祉ふくし
④ 公衆衛生こうしゅうえいせい国民こくみん全体ぜんたいの健康けんこうを守まもる予防よぼう接種せっしゅ、 感かん染せん症しょう対策たいさく、 上下水道じょうげすいどう

社会しゃかい保険ほけんの 5 つの制度せいど

保険ほけん内容ないよう
公的こうてき年金ねんきん国民こくみん年金ねんきん (基礎きそ年金ねんきん) + 厚生こうせい年金ねんきん。 老後ろうご・障害しょうがい・遺族いぞく
医療いりょう保険ほけん国民こくみん健康けんこう保険ほけん、 健康けんこう保険ほけん組合くみあい。 自己じこ負担ふたん 1〜3 割わり
介護かいご保険ほけん40 歳とし以上いじょうが加入かにゅう。 65 歳とし以上いじょうで介護かいごサービスを受うけられる
雇用こよう保険ほけん失業しつぎょうした時ときの給付きゅうふ、 育児いくじ休業きゅうぎょう給付きゅうふ
労災ろうさい保険ほけん仕事しごと中ちゅうや通勤つうきん中ちゅうの事故じこ・病気びょうき

公的こうてき年金ねんきん制度せいど

日本にほんの年金ねんきんは 2 階かい建だて です。

階かい層そう名称めいしょう対象たいしょう
1 階かい国民こくみん年金ねんきん (基礎きそ年金ねんきん)20〜60 歳としの全ぜん国民こくみん
2 階かい厚生こうせい年金ねんきん会社かいしゃ員いん・公務員こうむいん
3 階かい企業きぎょう年金ねんきん、 iDeCo など (任意にんい)希き望ぼう者

高齢化こうれいかと社会しゃかい保障ほしょう

日本にほんの社会しゃかい保障ほしょう給付きゅうふ費ひは約やく 130 兆ちょう円えん (GDP の約やく 25 %) と急増きゅうぞうしています。 これを支ささえる現げん役えき世代せだいが減へっていくことが大おおきな課題かだいです。

比率ひりつ1970 年ねん2020 年ねん2050 年ねん (推計すいけい)
65 歳とし以上いじょう 1 人ひとを支ささえる現げん役えき世代せだい9.8 人ひと2.1 人ひと1.4 人ひと

重要じゅうよう: 「肩かた車ぐるま型かた社会しゃかい」 と呼よばれます。 1 人ひとが 1 人ひとを支ささえる社会しゃかいになれば、 現げん役えき世代せだいの負ふ担たんは非常ひじょうに重おもくなります。

7. 持じ続ぞく可か能のうな社会しゃかい保障ほしょうと私わたしたち

社会しゃかい保障ほしょう制度せいどを 持じ続ぞく可か能のう なものにするため、 様さま々ざまな議論ぎろんが行おこなわれています。

主おもな改革かいかくの方向ほうこう

方向ほうこう内容ないよう
税ぜいと社会しゃかい保障ほしょうの一いっ体たい改革かいかく消費しょうひ税ぜい引上ひきあげ分ぶんを社会しゃかい保障ほしょう財源ざいげんに
支給しきゅう開始かいし年齢ねんれいの引上ひきあげ年金ねんきんの支給しきゅうを 65 歳とし → 70 歳としへ
負担ふたんと給付きゅうふの見直みなおし高こう所得しょとく高齢こうれい者しゃの自己じこ負担ふたん増ぞう
健康けんこう寿命じゅみょうの延伸えんしん介護かいごが必要ひつような期間きかんを短みじかく
女性じょせい・高齢こうれい者しゃの就労しゅうろう促そく進しん支ささえ手しゅを増ふやす

マイナンバー制度せいど

マイナンバーまいなんばー (社会しゃかい保障ほしょう・税ぜい番号ばんごう制度せいど、 2016 年ねん) は、 全ぜん国民こくみんに 12 桁けたの番号ばんごうを付与ふよし、 行政ぎょうせいを効率こうりつ化かする制度せいどです。 公平こうへいな給付きゅうふと税ぜいの徴収ちょうしゅうをめざすもので、 マイナンバーカードの普及ふきゅうが進すすめられています。

大事だいじ: マイナンバーは 個人こじん情報じょうほうの中なかでも最さい重要じゅうよう です。 SNS で公開こうかいしたり知しらない人ひとに教おしえたりは絶対ぜったいにしないでください。 暗証あんしょう番号ばんごうも厳重げんじゅうに管理かんりしましょう。

まとめと安全あんぜん配慮はいりょ

この章しょうのまとめ

学まなんだことキーワード
政府せいふの役割やくわり資源しげん配分はいぶん・所得しょとく再さい分配ぶんぱい・景気けいき安定あんてい
税ぜいの種類しゅるい直接税ちょくせつぜい・間接税かんせつぜい・累進課税るいしんかぜい
国くにの財政ざいせい国債こくさい・歳出さいしゅつ・歳入さいにゅう
金融きんゆう政策せいさく日本銀行にっぽんぎんこう・公開こうかい市場しじょう操作そうさ
物価ぶっかインフレいんふれ・デフレでふれ
社会しゃかい保障ほしょう4 本ほん柱はしら・社会保険しゃかいほけん・生活保護せいかつほご

安全あんぜん配慮はいりょ — 税金ぜいきんの大切たいせつさと社会しゃかい保障ほしょうの仕組しくみ

税金ぜいきんを知しること

「税金ぜいきんは取とられるもの」 と思おもっていませんか。 確たしかに給与きゅうよから天引びきされる税金ぜいきんを見みるとそう感かんじます。 しかし 税金ぜいきんは私わたしたちの生活せいかつを支ささえるお金かね です。

  • 学校がっこうに行いける (1 人当ひとあたり公費こうひ約やく 100 万まん円えん / 年ねん)
  • 病気びょうきでも安やすく医療いりょうを受うけられる (3 割わり負担ふたん、 残のこりは保険ほけんと税ぜい)
  • 道路どうろを安全あんぜんに通とおれる
  • 警察けいさつ・消防しょうぼう・自衛隊じえいたいが守まもってくれる
  • 災害さいがい時じに支し援えんがある

税金ぜいきんを払はらうことは 「社会しゃかいの一員いちいんとしての会費かいひ」 です。 しかし同時どうじに、 「税金ぜいきんが適切てきせつに使つかわれているか」 を主権しゅけん者しゃとしてチェックすることも大切たいせつです。

確定かくてい申告しんこくと年末ねんまつ調整ちょうせい

会社かいしゃ員いんは 年末ねんまつ調整ちょうせい で税ぜいが自動的じどうてきに計算けいさんされます。 自営業じえいぎょう・フリーランスは 確定かくてい申告しんこく が必要ひつようです。 アルバイトでも年収ねんしゅう 123 万まん円えん (2025 年ねんの税制ぜいせい改正かいせいで 103 万まん円えんから引ひき上あげ) を超こえると所得しょとく税ぜいがかかり、 130 万まん円えん (一定いっていの場合ばあい 106 万まん円えん) を超こえると親おやの社会しゃかい保険ほけんの扶養ふようから外はずれます。

社会しゃかい保障ほしょうを自分じぶんごととして

20 歳としになったら 国民こくみん年金ねんきん に加入かにゅうする義務ぎむがあります (大学生だいがくせいには学生がくせい納付のうふ特例とくれい制度せいどがあります)。 「どうせもらえない」 と払はらわないと、 障害しょうがいになった時ときや老後ろうごに困こまります。

社会しゃかい保障ほしょうを悪用あくようさせない

行為こうい内容ないよう
生活せいかつ保護ほご不正ふせい受給じゅきゅう働はたらけるのに申請しんせい、 収入しゅうにゅうを隠かくす
介護かいご報ほう酬しゅう不正ふせい請求せいきゅう提てい供きょうしていないサービスを請求せいきゅう
マイナ詐さ欺ぎマイナンバーカードの偽造ぎぞう、 個人こじん情報じょうほう取得しゅとく

困こまった時ときは必かならず相談そうだん

  • 生活せいかつ困窮こんきゅう: 福祉ふくし事務所じむしょ、 社会しゃかい福祉ふくし協議きょうぎ会かい
  • 失業しつぎょう: ハローワーク (公共こうきょう職業しょくぎょう安定あんてい所しょ)
  • 年金ねんきん: 年金ねんきん事務所じむしょ、 ねんきんダイヤル
  • 税金ぜいきん: 税務署ぜいむしょ、 区く市町村しちょうそんの税務ぜいむ課か
  • 多重たじゅう債務さいむ: 法ほうテラス、 弁護士べんごし会かい

大事だいじ: 社会しゃかい保障ほしょう制度せいどは 「困こまった時ときに助たすけを求もとめる」 ことが前提ぜんていです。 我慢がまんや遠慮えんりょは必要ひつようありません。 助たすけを求もとめることは 権利けんり です。 そして、 自分じぶんが余裕よゆうがある時ときは困こまっている人ひとを支ささえる — この 「お互たがいさま」 が社会しゃかい保障ほしょうの基本きほんです。

まとめ — 政府せいふの役割やくわりと財政ざいせい・金融きんゆうを 3 行くだりで

  • 政府せいふは公共財こうきょうざいの供給きょうきゅう・所得しょとく再さい分配ぶんぱい (累進るいしん課税かぜい)・景気けいき安定あんていを担にない、 財政ざいせいと金融きんゆうの 2 つの政策せいさく手段しゅだんを用もちいる
  • 所得税しょとくぜい・消費税しょうひぜいなど直接税ちょくせつぜい・間接税かんせつぜいを組み合わせくみあわせ、 累進課税るいしんかぜいとビルト・イン・スタビライザーびるといんすたびらいざーが格差かくさを是正ぜせい
  • 日本銀行にっぽんぎんこうが金融政策きんゆうせいさくと信用創造しんようそうぞうでインフレいんふれ・デフレでふれに対応たいおう、 社会保障しゃかいほしょうが生存権せいぞんけんを支ささえる
この教材きょうざいは役やくに立たちましたか?