用語集
音便おんびん
言葉がつながるとき、 読みやすさのために音が変わる現象。 「読みて → 読んで」 等。
言葉がつながるとき、 読みやすさのために音が変わる現象。 「読みて → 読んで」 等。
音便とは、言葉がつながるときに読みやすさのために音が変わる現象です。三つの種類があります。
| 種類 | もとの形 → 変化 | 例 |
|---|---|---|
| イ音便 | き → い | 書きて → 書いて |
| 促音便 | ち → っ | 立ちて → 立って |
| 撥音便 | み → ん | 読みて → 読んで |
たとえば「書きて」は言いにくいので「書いて」に、「読みて」は「読んで」に変わります。どれも「言いやすく・なめらかに」するための変化です。古文を読むと、音便になる前のもとの形(書きて・読みて)が残っていることが多く、現代語と読みくらべると変化のあとが分かります。
ポイント 音便は「言いやすくするためのくずれ」。イ・促(っ)・撥(ん)の三種類を、変化したあとの音で見分けると整理しやすいです。
音便は、発音しやすくするために語中・語尾の音が変化する現象です。古文では主に活用語の連用形などで起こり、四種類に分けられます。
| 種類 | 変化 | 例 |
|---|---|---|
| イ音便 | キ・ギ・シ → イ | 書きて → 書いて/急ぎて → 急いで |
| ウ音便 | ク・グ・ヒ・ビ・ミ → ウ | 美しく → 美しう/たまひて → たまうて |
| 撥音便 | ニ・ビ・ミ → ン | 飛びて → 飛んで/読みて → 読んで |
| 促音便 | チ・リ・ヒ → ッ | 立ちて → 立つて/ありて → あつて |
たとえば軍記物語『平家物語』には「をめいて(喚きて)」「うつ(討ちて)」のような音便形が多く現れ、力強く読みやすい語り口を生んでいます。
ポイント 音便は「もとの形」に戻して品詞・活用形を判断するのがコツです。「書いて」はイ音便なので、もとは「書きて」=連用形+接続助詞「て」と見抜きます。撥音便のあとに付く「なり・めり」は「ん」が無表記になることもある点に注意しましょう。