用語集
止揚しよう
弁証法で、 対立する二項を否定しつつ、 より高い段階で統合すること。 ドイツ語アウフヘーベンの訳語。
国語
止揚(アウフヘーベン、独:aufheben)とは、弁証法で対立する二項を、否定しながらも切り捨てず、より高い段階で統合することです。ヘーゲルが哲学用語に転用しました。
この語が独特なのは、ドイツ語 aufheben が次の三つの意味を併せ持つ点にあります。
| 意味 | 止揚における働き |
|---|---|
| 否定する | 対立する両者をそのままにはしない |
| 保存する | 両者の良い点は捨てずに残す |
| より高くする | 一段上の段階に引き上げる |
「正と反が止揚されて合に至る」という形で使われます。たとえば対立する二つの意見を、どちらか一方を消すのでも単に足すのでもなく、両方の核心を生かしつつ新しい考えへまとめ上げる——これが止揚です。
ポイント 「対立をなかったことにする」のでも「足して2で割る妥協」でもありません。否定と保存を同時に行う点が、評論で問われる際の急所です。